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公開日2023.08.10最終更新日2023.09.13シリコン
シリコンバッグ豊胸を徹底解説!手術法やバッグの種類、料金、デメリット

シリコンバッグ豊胸はシリコンバッグを胸に挿入する豊胸術です。昔からある方法で、世間でもよく知られており、豊胸術の代名詞のように扱われることもあります。
シリコンバッグ豊胸はヒアルロン酸や脂肪を注入する豊胸術よりも大幅なバストアップが可能なのがメリットですが、数多くのデメリットもあります。
このコラムでは、シリコンバッグ豊胸を検討している方に向けて、シリコンバッグ豊胸のメリット・デメリットや手術方法・バッグの種類、料金相場などについて解説していきます。
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目次
シリコンバッグ豊胸とは
シリコンバッグとは、薄いシリコンでできたバッグにシリコンジェルなどを詰め込んだものです。シリコンバッグ豊胸では、脇の下などをメスで切開して胸の中にシリコンバッグを挿入します。
静脈麻酔か全身麻酔を施した状態で手術を行います。静脈麻酔では手術中眠ったような状態になり、全身麻酔では意識と自発的な呼吸が失われ、人工呼吸器の装着が必要になります。
シリコンバッグ豊胸のメリット
シリコンバッグ豊胸のメリットは、1度の手術で2カップを超えるような大幅なバストアップが可能なことです。これが可能な豊胸術は現在のところシリコンバッグ豊胸だけです。
シリコンバッグ豊胸のデメリット
シリコンバッグ豊胸は一気に大幅なバストアップを図りたい人にとっては魅力的な方法ですが、デメリットも多いという難点があります。
豊胸シリコンバッグは触り心地が不自然で、触るとわかる
シリコンバッグは人体組織とはまったく異なる人工物で、感触は本物のバストとかなり違います。
柔らかく作ってはありますが、あまり柔らかすぎても安定性がないので、それなりに感触は硬めです。シリコンバッグを直に触るとかなり柔らかく感じますが、バストに挿入すると周りの組織に圧迫されて、もっと硬くなります。
とくに、乳腺下に挿入した場合、胸を揉むとシリコンバッグの異物感が感じられる可能性が高いです。大胸筋下に入れた場合は、シリコンバッグではなく大胸筋の硬さを感じることがあります。
また、寒い時期やクーラーの風に長時間当たった場合などに、バッグが冷えてバストが異常に冷たく感じられることがあります。
豊胸シリコンバッグは形・動きが不自然
本物の乳房は、姿勢に合わせて中身が偏って、形が変わります。体を激しく動かせば、乳房が自然に揺れます。
しかし、シリコンバッグで豊胸した胸は姿勢によって形がほとんど変わらず、体を動かしてもあまり揺れません。そうした不自然さから豊胸がバレることがあります。
とくに、仰向けになったときにバレやすいです。脂肪や乳腺は横に流れてなだらかになりますが、シリコンバッグは形が変わらずに突き出して見えるので、異物が入っていることが分かってしまいます。
最近のシリコンバッグ製品には、姿勢によってある程度形が変わるようになっているものもありますが、まだ本物とは隔たりがあります。
シリコンバッグ豊胸は術後の痛みが強く、ダウンタイムが長い
術後数日間は激しい痛みが続きます。翌日などは体を動かすのもつらいほどの痛みになる場合があります。その後も、術後2週間程度の間は痛みが残り、バストに物が当たったりするとかなり痛みます。
内出血や腫れも生じます。バストが完全に落ち着くまでに3ヶ月程度はかかります。
シリコンバッグ豊胸は傷跡が残る
切開した場所に数センチ程度の傷跡が残ります。
脇の下を切開した場合は傷跡が比較的目立ちにくいですが、豊胸手術の知識がある人が脇の下の傷を見れば、豊胸の傷だと感づいてしまうかもしれません。
アンダーバストを切開した場合、サイズアップしたバストに隠れて普段は傷跡が目につきにくいですが、バストを持ち上げたりすれば目立つので、性行為の際にはバレやすいでしょう。
シリコンバッグ豊胸はカプセル拘縮などのトラブルがある
シリコンバッグを体の中に入れると、体の自然な働きにより周囲が薄い膜が作られます。この膜は薄ければ問題ありませんが、次第に厚くなってしまうことがあり、そうなるとシリコンバッグが非常に硬くなって、変形したり位置がずれてしまったりすることもあります。これを「カプセル拘縮」と言います。
カプセル拘縮が起こると、バストの感触や見た目が損なわれるので、シリコンバッグの除去手術が必要になります。
カプセル拘縮を放置すると、膜の周りにカルシウムなどが蓄積して、石のように硬くなることがあります(「石灰化」と呼ばれます)。
そのほか、シリコンバッグがよじれてバスト表面に波打ち・段差などが生じる「リップリング」という現象が起こったり、強い圧迫によってシリコンバッグが破損したりすることもあります。バッグが破損して中身が流出すると、周囲の組織に炎症が生じる恐れがあります。
また、バッグの種類によっては破損しなくても周囲の組織に炎症やリンパ腫(がんの一種)を引き起こすことがあります。
豊胸シリコンバッグは一生モノではなく、寿命がある
シリコンバッグは時間とともに劣化します。劣化すると破損やカプセル拘縮、リップリングなどのトラブルが生じやすくなります。
リコンバッグの寿命は個々の場合で異なりますが、一般的には挿入して10年経ったら入れ替えたほうがよいとされています。10年経たなくても何らかのトラブルが発生することがあります。
シリコンバッグ豊胸の手術方法の種類
シリコンバッグ豊胸では、「脇の下」か「アンダーバスト(乳房の下縁)」をメスで切開し、「乳腺下」「大胸筋膜下」「大胸筋下」のいずれかにシリコンバッグを挿入します。
脇の下を切開した方が傷が目立ちにくいですが、大きなサイズのバッグを入れたい場合や、バストが垂れている方の場合、脇の下から挿入するのは難しいことがあります。そうした場合、アンダーバストを切開してシリコンバッグを挿入します。
シリコンバッグの挿入位置は、「乳腺下」「大胸筋膜下」「大胸筋下」の順に深くなります。それぞれの特徴をまとめると以下のようになります。
|
乳腺下法 |
大胸筋膜下法 |
大胸筋下法 |
挿入位置 |
乳房の下の乳房の深いところ |
乳房と大胸筋の境目にある筋膜の下 |
大胸筋の下 |
メリット |
術後の痛みが少ない バストの感触が比較的柔らかい |
痛みが比較的少ない 乳腺下法よりもバッグの輪郭が表面に出にくい |
バッグの輪郭が表面に出にくい |
デメリット |
バッグの輪郭や感触が表面に出やすい |
体の姿勢・動きに合わせてバッグが動かず、不自然 |
術後の痛みが大きい 体の姿勢・動きに合わせてバッグが動かず、不自然 大胸筋が盛り上がるため、乳房の感触が硬くなることがある |
向いている人 |
もともとのバストが大きい人 |
もとものバストが小さめ~平均的な人 |
もともとのバストが小さい人 |
豊胸シリコンバッグの種類
シリコンバッグの種類は「中身」「形」「表面の性状」で分類できます。
シリコンバッグの中身
シリコンバッグの中身は「ソフトコヒーシブシリコンジェル」が主流で、それ以外の中身(「生理食塩水」「ハイドロジェル」など)を使った製品を採用しているクリニックはほとんどありません。
「コヒーシブシリコンジェル」は、粘り気が強いシリコンジェルで、バッグが破損しても中身が周囲に広がりません。そのため、炎症などのリスクが低く、除去も容易です。
初期のコヒーシブシリコンジェルは硬めで、感触や動きに問題がありましたが、柔らかいタイプ(ソフトコヒーシブシリコンジェル)が開発されて、不自然さが和らぎました。
柔らかすぎても形が保てないので、ちょうど良い性質をもったジェルを各社が競って開発しています。
生理食塩水を入れたバッグは安全性は高いものの感触が硬くて耐久性が低く、ハイドロジェルのバッグは感触はよいものの中身が漏れると人体に悪影響があることから、ともに使われなくなりました。
シリコンバッグの形
形は「ラウンド型」と「アナトミカル型」が基本です。
ラウンド型は浅いお椀を伏せたような丸い形で、バスト上部を中心に、バスト全体にボリュームを付けやすいのが利点です。
アナトミカル型は上部が薄く、下部が膨れて、しずくのような形をしているので、立った状態ではバストになじみやすいです。
どちらのタイプも形は一定で、姿勢や動きに合わせて変形しないので、不自然に見えがちです。
最新型のシリコンバッグでは、立った状態ではアナトミカル型で、横たわるとラウンド型になる製品もあります。モティバの「エルゴノミックス/エルゴノミックス2」やベラジェルの「スムースファイン」などがそうです。
このタイプは姿勢に合わせて形を変えるのでかなり自然に見えますが、仰向けの状態ではやはりバッグの形が目立ってしまうことがあります(バッグの大きさにもよります)。
シリコンバッグの表面の性状
つるつるした「スムースタイプ」と、ザラザラの加工を施した「テクスチャードタイプ」があります。
スムースタイプは手触りがよいものの、カプセル拘縮が起こりやすいので、術後に定期的なマッサージを行って予防する必要があります。
最新型の製品では、スムースタイプでありながら表面加工でカプセル拘縮を起こりにくくしているものがあります(モティバなど)。
ザラザラした「テクスチャードタイプ」はカプセル拘縮が起こりにくく、マッサージが不要ですが、感触では少し劣ります。
ザラザラの溝が深いテクスチャードタイプは、周囲の組織に炎症やリンパ腫(がんの一種)を引き起こすリスクが高いことが分かったため、現在は使われなくなり、代わりに、表面のザラザラを浅く(細かく)した「マイクロテクスチャードタイプ」が開発されました。
マイクロテクスチャードタイプは手触りも多少向上しています。メスモなどの製品がこのタイプを採用しています。
シリコンバッグ豊胸の料金相場
豊胸手術は自由診療なので、クリニックによって料金がかなり違いますが、相場は50万円~130万円程度です。
最新型のシリコンバッグを用いたものは料金が高く、モティバの「エルゴノミックス2」やベラジェルの「スムースファイン」、メスモなどは100万円~130万円程度が相場です。
モティバのラウンド型(姿勢で形が変わらないタイプ)を用いた手術はこれより少し安く、60万円~100万円程度で受けられます。
安めの料金が設定されているメニューは、バッグの型が古い可能性が高いです。生理食塩水を詰めたバッグだと、30~40万円程度で受けられるクリニックもあります。
シリコンバッグが破損するとどんな症状が出る?
中身が生理食塩水の場合、破損すると胸がしぼむのですぐわかります。生理食塩水は無害なので、炎症などの症状が生じる可能性は低いでしょう。
最近のシリコンバッグに用いられているコヒーシブタイプのシリコンジェルは、バッグが破損してもほとんど流れ出さないため、急に小さくなることはありません。
自覚症状がないため、破損に気づかず、放置してしまう例が多いですが、時間が経つにつれて炎症が広がって痛みが生じたり、バッグが硬くなったり、変形したりします。
少しでも違和感があったら、早めに医療機関で診てもらうようにしてください。
シリコンバッグ豊胸を受けていても授乳は可能?
豊胸していると授乳に問題が生じるのではないかと心配する方が少なくありませんが、シリコンバッグが入っていても、通常の状態であれば、授乳には問題がないと考えられます。
ただし、バッグの破損やカプセル拘縮などで胸に炎症や痛みが生じれば、授乳に支障をきたす恐れがあります。
妊娠時にはバストの乳腺や脂肪が大きく成長しますが、巨大なバッグが入っている状態だと、乳腺が圧迫されて炎症を起こし、母乳の産出・排出に悪影響が生じる場合があります。
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まとめ
- シリコンバッグ豊胸では、脇の下やアンダーバストを切開し、シリコンジェルなどを詰めたシリコン製バッグを胸に挿入する。
- 挿入位置は「乳腺下」「大胸筋膜下」「大胸筋下」で、浅い位置に入れるほど痛みが少ないが、輪郭が浮き出やすい。
- シリコンバッグ豊胸のメリットは一気に2カップ以上の大幅なバストアップが可能なこと。
- デメリットは、触り心地・形・動きが不自然で、術後の痛みが強く、ダウンタイムが長く、傷跡が残り、複数のトラブルが起こる恐れがあり、10年1度は入れ替えが必要なこと。
- シリコンバッグには様々な種類があり、最近の製品は姿勢に応じて形が変わったり、トラブルを予防するための加工がしてあったりする。
- 料金の相場は50万円~130万円。
- 最近のシリコンバッグは破損しても自覚症状が出ないことが多い。少しでも違和感があったらすぐに医療機関に相談すること。
- シリコンバッグ豊胸をしていても通常は授乳に影響はないが、トラブルが生じていれば影響することがある。
成長再生豊胸には、
成長再生豊胸Fと成長再生豊胸W
の2種類があります。
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当院には、
成長再生豊胸の他に脂肪注入法
もあります。
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