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公開日2023.01.12最終更新日2023.02.10脂肪注入法
脂肪吸引・脂肪注入のリスク・後遺症とは?知っておきたい11のトラブル
脂肪吸引では、皮膚を数ミリ程度切開してから、カニューレという管を差し込んで、周辺の脂肪を吸い取ります。
吸引する箇所や脂肪量が多いほど、体にダメージが残りやすく、体に異常が生じたり、後遺症が生じたりするリスクが高まります。
脂肪注入豊胸では脂肪吸引で採取した脂肪をバストに注入します。脂肪吸引箇所に比べてバストの傷は軽いですが、注入した脂肪がしこりになるなどのトラブルが起こることもあります。
脂肪吸引・脂肪注入で起こる恐れがある異常(症状)や後遺症について解説します。
目次
脂肪吸引で起こる恐れがある5つの合併症
手術や検査で引き起こされる体の異常(症状)を合併症と言います。
脂肪吸引で重い合併症が起こることはまれですが、ないわけではありません。脂肪吸引で起こる主な合併症は以下の5つです。
- 細菌感染
- 術後出血
- しびれ・感覚障害
- 腹膜炎(お腹の臓器をおおっている膜の炎症)
- 肺血栓塞栓症(肺の動脈に血の塊が詰まる症状)
脂肪吸引の合併症①:細菌感染
カニューレなどの手術具に付着している細菌が原因となって、細菌感染が起こることがあります。
手術前には道具や手術室の殺菌が行われますが、細菌を100%取り除くことはできず、どんな手術でも細菌感染の確率をゼロにすることは不可能です。
少数の細菌が体内に侵入しても通例は免疫の働きで撃退できますが、手術で傷つける体の範囲が広かったり、手術が長時間続いたり、体調不良で免疫力が弱っていたりすると、細菌感染が発生しやすくなります。
細菌感染症が発生しても、抗生剤などを用いればほとんどは治まりますが、不適切な処置のまま放置すると死にいたるケースもあります。
脂肪吸引の合併症②:術後出血
脂肪吸引手術では、毛細血管が傷つき、出血(皮下出血)が生じて、アザができます。これはしばらくすると自然に治まるので、問題ありません。
しかし、手術で動脈や静脈が傷づけられてしまうと、血がなかなか止まらず、貧血状態になり、めまい・脱力感・ふらつき・意識喪失などが起こることがあります。
点滴や輸血で治療すれば治まりますが、放置すると最終的には死の危険もあります。意識が喪失した際に、転倒によるケガや事故が引き起こされることもあります。
脂肪吸引の合併症③:しびれ・感覚障害
脂肪吸引のときに神経を損傷してしまうと、術後にしびれや感覚の鈍さ・違和感が残ることがあります。
通常は時間が経てば自然に治りますが、異常が気にならなくなるまでかなり時間がかかるケースもあります。
脂肪吸引の合併症④:腹膜炎
脂肪吸引では、皮膚のすぐ下にある脂肪(皮下脂肪)を吸い取ります。カニューレを皮下脂肪の層に差し込むだけであれば、比較的軽い傷で済み、通常は痛みや内出血などの症状が術後しばらくの間続くだけです。
皮下脂肪の下には筋肉の層があり、お腹周りの場合は筋肉の下に腹膜(臓器を覆う膜)や胃・腸などがあります。
お腹の脂肪を吸引するときに、カニューレを誤って奥まで差し込み、腹膜を傷つけてしまうと、出血や炎症(腹膜炎)が生じることがあります。
カニューレが腹膜を突き抜け、胃や腸に穴を空けてしまうと、中のものが流出し、腹膜炎を起こす危険が高まります。
腹膜炎になると強烈な痛みが生じ、治療には手術が必要です。手当が遅れると死にいたることもあります。
脂肪吸引の合併症⑤:肺血栓塞栓症
大量の脂肪を吸引する場合、手術が2時間以上に及ぶことがあり、その間はずっと同じ姿勢でいることになります(静脈麻酔や全身麻酔で意識がない状態の場合)。
そうすると血の流れが滞り、血液が凝固して血栓となることがあります。血栓が血流に乗って心臓から肺に達し、肺の動脈を塞いでしまうのが、肺動脈血栓症・肺動脈塞栓症です。
肺動脈血栓症・肺動脈塞栓症になると、酸素を取り込めなくなったり、心臓から血を押し出せなくなったりして、突然死にいたることあります。
脂肪吸引部位に生じる恐れがある4つの後遺症
手術方法に問題があったり、あまりに大量の脂肪を吸引したりすると、後遺症が生じることがあります。
脂肪吸引部位の後遺症①:皮膚のたるみ
皮膚は脂肪の体積に合わせて伸びているので、脂肪吸引で脂肪を取り除けば、皮膚の下に空洞ができ、皮膚が多少余った状態になります。
余った皮膚は空洞を埋めるようにして内部の組織とくっつきます。さらに、数ヶ月もすれば新陳代謝によって皮膚が次第に引き締まって、余りは解消されます。
しかし、一箇所から脂肪を取り過ぎると、余りが十分に解消されず、皮膚のたるみが残ってしまうことがあります。
また、加齢とともに皮膚のハリが失われ、新陳代謝がゆっくりになるため、年齢が高いほど脂肪吸引による皮膚のたるみが残りやすくなります。
脂肪吸引部位の後遺症②:皮膚表面のボコボコ
皮膚が空洞を埋めるようにして内部の組織とくっつくと、皮膚の表面が多少ボコボコしたり、引きつったりします。これは拘縮という現象で、脂肪吸引をすれば多少は必ず発生するものですが、通常は時間が経てば治ります。
しかし、脂肪を取りすぎたり、取り方にムラ(偏り)があったりすると、表面のボコボコがいつまでも残ってしまうことがあります。
脂肪吸引部位の後遺症③:引きつれ
二の腕や脚など、関節で曲げ伸ばしをする部位の脂肪を取りすぎると、拘縮によって皮膚と筋肉がくっつき、引きつれを起こし、曲げ伸ばしがしにくくなることがあります。
脂肪吸引部位の後遺症④:目立つ傷跡
脂肪吸引ではカニューレを挿入するために数ミリ程度切開するので、傷跡が残ります。傷跡は徐々に薄くなり、通常は最終的にほとんど目立たなくなりますが、完全に元通りになることはありません。
切開する場所が悪いと、傷跡が目立つことがあります。カニューレを挿して脂肪を吸引するときに、カニューレで傷口を拡げたり擦ったりしてしまうと、傷跡が大きくなって目立ちやすくなります。
脂肪注入部位に起こる恐れのある2つの後遺症
脂肪注入豊胸ではしこりや石灰化が生じることがあります。しこりや石灰化が生じた場合、自然に治ることはないので、外科手術で取りのぞく必要があります。
脂肪注入部位の後遺症①:しこり
バストに注入した脂肪組織はすべてが定着するわけではなく、一部は死んでしまいます。
死んだ脂肪組織は、少量ならばそのうちに分解されて体内に吸収されていきますが、一箇所でまとまった量の脂肪組織が死ぬと、乳房の中に長くとどまって、しこりとなってしまうことがあります。
脂肪の定着率をよくして、しこりができないようにするためには、脂肪を少量ずつばらばらに注入する必要があります。脂肪を一箇所にまとめて注入したりすると、定着率が悪くなり、しこりができるリスクが大きくなります。
脂肪注入部位の後遺症②:石灰化
しこりを放置すると、慢性的に炎症が起き、周囲にカルシウムを含む物質が沈着していき、石のように硬い殻ができることがあります。これを石灰化と言います。
石灰化が起こるとバストの感触や見た目が非常に不自然になります。
まとめ
- 脂肪吸引では細菌感染、出血、しびれ、腹膜炎、肺血栓塞栓症などの合併症が生じることがあり、まれながら死亡例もある。
- 術後に異常を感じたらすぐに医療機関に相談することが重要。
- 手術方法に問題があったり、脂肪を取りすぎたりすると、皮膚のたるみ、ボコボコ、引きつれ、目立つ傷跡などが残ることがある。
- 脂肪注入豊胸では、注入方法に問題があると、しこりや石灰化が生じることがある。
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