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公開日2021.05.31最終更新日2022.06.06お悩み

豊胸術後の合併症「カプセル拘縮」…前兆と予防法

カプセル拘縮は、シリコンバッグ挿入法による豊胸術後に注意すべき合併症です。手術を受けた方の約10人に1人が発症することから、比較的頻度が高い合併症として知られています。カプセル拘縮は進行すると再手術によるバッグの除去が必要になることも多く、早期の発見と予防が大切になります。

今回の記事では、カプセル拘縮の前兆や予防法をお伝えしていきます。

カプセル拘縮とは?

シリコンバッグに限らず、体内に挿入されたものに対しては「異物反応」が起こります。異物反応が起こると、シリコンバッグを取り囲むように線維性の膜(被膜)が形成されます。形成初期は薄い被膜も、時間の経過とともに厚みを増し、最終的にはシリコンバッグを外側から圧迫するようになります。この状態が「カプセル拘縮」です。

カプセル拘縮には「Beckerの被膜拘縮分類」という診断基準があります。


【Beckerの被膜拘縮分類】
Grade1:乳房は柔らかく、挿入した豊胸インプラントの感触がほとんど分からない自然なバスト
Grade2:注意深く触ると豊胸インプラントが分かるが、まだ乳房の触感は柔らかく患者からの苦情はない
Grade3:患者自身が胸の硬さに気づく。美容的な見た目は可だが、触ると豊胸インプラントがはっきり分かる
Grade4:拘縮がはっきりして、見た目にも異常が分かる。乳房に触ればテニス硬球様の硬さを感じる


Grade1がもっとも軽く、数字が大きくなるにつれて重症度も増していきます。

分類からもわかるとおり、外見的に異常を判別できる場合や、バストを触って明らかに「硬い」と感じる場合は、カプセル拘縮がかなり進行している可能性があります。よって、それより前にカプセル拘縮に気づくことが大切です。

具体的には、Grade2の段階でバストの異常を察することが大切です。自身のバストを触ってみて「前より硬くなったかも」と思ったら、それはカプセル拘縮の前兆症状かもしれません。心配であれば、手術を受けたクリニックに相談することをおすすめします。

1つ注意点としては、シリコンバッグの種類によっては、カプセル拘縮に気付きにくい場合があることです。シリコンバッグ表面がザラザラしている「テクスチャータイプ」は、カプセル拘縮が起きにくいような表面加工がされているのですが、シリコン自体も固いため、自身ではカプセル拘縮に気付けない可能性があります。

そのような場合でも、超音波検査をすれば早期にカプセル拘縮を発見できることも。心配であれば、かかりつけのクリニックに相談するのがベストです。

カプセル拘縮の予防法

カプセル拘縮の予防には、術後早期には速やかに炎症を抑え、そのあとはカプセルの内側のスペースを確保することが大切です。具体的な予防法としては、バストへの超音波照射・内服治療・マッサージなどが一般的です。

内服薬では、ザフィルルカスト・ビタミンE製剤の有効性が確認されており、拘縮予防の効果に期待ができます。

マッサージは、シリコンバッグを可動させることで被膜を壊し、シリコンバッグを覆っている被膜の中のスペースが狭くなるのを防ぎます。かかりつけのクリニックでマッサージを指導してもらい、自宅でも定期的に取り組むことが大切です。

最後に、カプセル拘縮の予防において注意すべき点は「完全に拘縮を予防する術はない」ということです。いずれの予防法を用いても、シリコンバッグが異物であることに変わりありません。異物反応は体における正常な免疫応答であり、完全には防げるものではないからです。

もしカプセル拘縮になってしまったら、再手術も考えなくてはいけません。「Beckerの被膜拘縮分類」でいえば、Grade3・4の拘縮に対して手術の適応があります。基本的な手術法は、挿入されているシリコンバッグを除去し、新しいシリコンバッグを挿れるものです。再手術を回避したいのであれば、脂肪注入でバストを形成する方法もあります。

カプセル拘縮の心配がない「成長再生豊胸」

残念ながら、シリコンバッグ挿入後のカプセル拘縮を完全に予防する手立てはありません。マッサージや内服薬で予防に努めても、ヒトによってはカプセル拘縮に至ってしまうのが現状です。

カプセル拘縮を回避したい方は、別の豊胸術を検討するのがいいかもしれません。たとえば、近年注目されている豊胸術が「成長再生豊胸」です。

成長再生豊胸は、女性ホルモンや成長因子をバストに注射することで、自身のバストを成長させる新しい豊胸術です。バッグやヒアルロン酸を用いてバストアップを図る従来の方法と比べ、自身のバストが大きくなる点がポイントです。

異物によるボリュームアップでなく、自身のバストが成長することのメリットは複数あります。たとえば、自然で柔らかい仕上がりになること、痛みが少ないことなどが挙げられます。また、成長再生豊胸の効果は半永久的とされ、カプセル拘縮に悩むこともありません。

まとめ

・シリコンバッグに豊胸による「カプセル拘縮」。異常を感じたら、かかりつけのクリニックに相談を

・シリコンバッグ豊胸による「カプセル拘縮」は防ぎようがない

・カプセル拘縮の心配がない豊胸術「成長再生豊胸」に注目が集まっている

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成長再生豊胸には、
成長再生豊胸F成長再生豊胸W
2種類があります。

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