コラム
column
公開日2024.03.10最終更新日2024.07.04垂れ乳
産後(断乳・卒乳後)に胸がしぼむ原因・復活させる方法は?産後ママの多くが悩むしぼんだ胸のケア
「産後(断乳・卒乳後)に胸がしぼんでしまう原因は?」「妊娠前よりも小さくなってしまった..元に戻す方法はある?」
妊娠によるバストの変化は避けられないもの。ですが、想像よりも変化が大きいと「元に戻したい」という気持ちになりますよね。
妊娠前のサイズに戻る方でも、垂れたり張りながなくなったりして、しぼんだ感じになる場合が多いです。そうしたことから、産後ママの9割がしぼんだ胸で悩むと言われます。
本記事では産後・授乳後に胸がしぼむ原因や対策、バストの大きさ・張りを改善する効果的な方法について紹介します。産後のバストで悩んでいる方はぜひ参考にしてくださいね。
目次
産後(断乳・卒乳後)に胸がしぼむ原因と時期
産後(断乳・卒乳)に胸がしわしわにしぼんでしまう原因と、しぼみ始める時期の目安について解説していきます。
卒乳後に胸がなくなったと感じる理由
産後(断乳・卒乳後)に胸がしぼむのは、女性ホルモン分泌量の変化が主な原因です。
妊娠するとプロゲステロンやプロラクチンというホルモンがたくさん分泌されます。プロラクチンは母乳の分泌を調整し、授乳に向けてバストの乳腺(母乳を生み出す器官)を増やすホルモンです。
プロゲステロンとプロラクチンの働きで乳腺が増えることで、乳腺の周りに皮下脂肪も発達して、出産までにバストは平均2カップ程度大きくなります。
プロラクチンの濃度は妊娠中にだんだんと上昇し、分娩直前にピークを迎えます。
授乳すると赤ちゃんが乳首に吸いつく刺激によってプロラクチンが定期的に分泌されるので、乳腺はほとんど縮小しません。
ですが断乳・卒乳後にはプロラクチンの濃度が急速に低下し、乳腺が縮小することでバストが小さくなります。そのため、産後には「胸がなくなった」と感じる方が多いのです。
また、授乳中は胸の重さを支えているクーパー靭帯に負担がかかりやすい前かがみの姿勢が続くことも、胸のしぼみを生む原因の一つだと考えられるでしょう。
産後(断乳・卒乳後)に胸がしぼむのはいつ?
時期には個人差がありますが、母乳による授乳の場合は卒乳後1ヶ月程度でバストの張りがなくなっていき、徐々にしぼみ始めていきます。
母乳による直接授乳を行わない方は分娩後にプロラクチン濃度が急速に減少するため、産後から少しずつバストの張りがなくなり、小さくなっていくでしょう。
また卒乳後は、胸の重さを支えているクーパー靭帯がたるむため、しぼんだ後は垂れやすくなっていきます。
産後(断乳・卒乳後)に妊娠前より胸が大きくなることは?
まれに、妊娠前よりも大きいサイズに落ち着いたという人もいます。
一方で妊娠前よりも小さくなってしまったという人がいるのも事実です。理由はさまざまですが、妊娠中〜産後・卒乳までの過ごし方に違いがあると考えられるでしょう。
産後や卒乳後の胸も大きいままキープする方法に関しては次の章で詳しく解説しています。
産後(断乳・卒乳後)に胸がしぼむのを予防できる?
産後(断乳・卒乳後)に胸がしぼむのは、ホルモン(プロラクチン)の自然な働きによるものなので、防ぐことはできません。
どの程度しぼむかは個人差があり、体質や年齢、出産回数などによって変わります。胸のしぼみが予防できないので、クーパー靭帯のたるみ(=バストの垂れ)も予防できません。
ただし妊娠中〜授乳中の過ごし方によっては、胸のしぼみを軽減させられる可能性があります。
実際に「大きいままキープできた」という人はいるのか、見ていきましょう。
産後・卒乳後の胸も大きいままキープできた人はいる?
繰り返しになりますが、卒乳後に胸がしぼむことは自然の変化なので完全に予防することはできません。
ですが、SNSやネット上では「授乳後も胸が大きいままだった」という発言も多数見られています。
しかしネット上の意見は事実かどうかも分からず、母体や乳児への安全性も保証されていません。
そのため、参考にする際は助産師などプロに相談し授乳への影響も考慮した上で実践するようにしましょう。
産後(断乳・卒乳後)に胸がしぼむのを軽減できた人が実践したこと
胸の大きさをキープできているという方々が実践したと語っている方法を見ていきましょう。
- 断乳後に専用クリームを使用してバストマッサージしていた
- 低温期にバストに効果的とされるサプリを飲んでいた
- 卒乳するまで授乳クッションを使用していた
- 3~4ヶ月で断乳した
- 補正下着を正しく着用していた
上記を実践した人の中には、胸のしぼみだけでなく垂れることも予防できたという意見もありました。
これらの方法に科学的根拠があるわけではないため、全て実践したからといって効果が実感できるとは限りませんが、少なからず影響はあるかもしれません。
ただし上記の方法を取り入れたい方は、乳児への影響も考えて必ず助産師に相談してくださいね。
産後(断乳・卒乳後)にしぼんだ胸を復活させる方法4つ!効果的なのはどれ?
産後のバストアップに効果的とされる方法はたくさんあり、以下の4つに分類できます。
- 胸の筋肉を大きくする
- 脇・背中・おなかに流れた脂肪を胸に戻す
- 豊胸でバストに物を詰める
- バストを発育させる
ただし実際に効果が期待できるのは豊胸手術のみと言えるでしょう。それぞれ詳しく解説していきます。
産後のしぼんだ胸の復活法①:胸の筋肉を大きくする
バストアップ法を紹介するメディアでは、大胸筋の筋トレにより「バストをかさ上げする」方法がよく紹介されます。
乳房は大胸筋の上に乗っているので、大胸筋を鍛えれば乳房が持ち上げられてバストアップしそうに思えます。
しかし、筋トレで大胸筋を盛り上がらせるのは男性でも簡単ではなく、女性にはかなりの難関です。たとえそこまで鍛えられたとしても、激しいトレーニングにより乳房の脂肪が失われ、かえってバストサイズがダウンしてしまうこともあります。
筋トレを実践する際は自己流ではなく、プロのトレーナーに教わりながら回数や負荷を守ったトレーニングを行いましょう。
産後のしぼんだ胸の復活法②:脇・背中・お腹に流れた脂肪を胸に戻す
妊娠・授乳中にはワイヤー(支え)のないブラや緩いブラ、サイズの合っていないブラなどを着用する人が多く、そうしたブラを着用し続けていると「脇や背中、お腹に脂肪が流れてしまい、バストが小さくなったり形が悪くなったりする」と言われることがあります。
バストをしっかり支えられるブラを着用したり、就寝時にナイトブラを着用したり、周りの脂肪を胸に寄せるマッサージを続けたりすると、流れてしまった脂肪をバストに戻すことができるという話もあります。
実際には、脂肪がバストから別の部位に移動してしまうということはありませんし、逆に、別の部位から脂肪を集めてきてバストに固定するということもできません。
ブラジャーの役割はバストのボリューム復活や改善ではなく、バストの保護・垂れ予防・揺れを抑えることだという理解が大切です。
産後のしぼんだ胸の復活法③:胸を発育させる
胸の乳腺や脂肪を発育させてバストを大きくする方法です。
手軽にできる方法には、マッサージ、バストアップクリーム、サプリ・食べ物などがあります。
それぞれの効果について詳しく見ていきましょう。
マッサージ・バストアップクリーム
メディアではマッサージのやり方が色々と紹介されますが、バストをどんなふうにマッサージしても、一時的に血行やリンパの流れが改善する程度の効果しかなく、バストの発育は期待できません。たとえ効果が見られたとしてもいずれ元に戻ってしまうでしょう。
バストアップクリームにはエストロゲン(女性ホルモン)のような働きをする成分が含まれていますが、肌に塗っても成分は皮膚の一番外側(角質層)に浸透するだけで、体内に吸収されることはありません。
またエストロゲンは確かにバストの発育に必要ですが、エストロゲンだけ増やしても胸は発育しません。
サプリ・食べ物
エストロゲンと同じ働きをする成分を含んだ食べ物・サプリメントもよく話題になります。特に大豆イソフラボン・ボロン・プエラリア・ミリフィカ(タイのマメ科植物)が有名です。
これらを摂取すると、体内の女性ホルモンが増えたのと同じ作用がありますが、それだけでバストが発育することはありませんし、量によっては生理不順・不正出血などの副作用が生じる危険があります(とくに、サプリメントは成分を濃縮しているため高リスクです)。
食べ物やサプリはバストの肌に張り・ツヤをもたらす程度の目的で取り入れると良いでしょう。
産後のしぼんだ胸の復活法④:豊胸手術で胸に物を詰める
クリニックでは、バストに物を詰めてサイズを大きくする手術が昔から行われています。現在クリニックで行われる主な方法は、シリコンバッグ挿入、脂肪注入、ヒアルロン酸注入の3つです。
豊胸の種類 |
方法 |
料金相場 |
ダウンタイム |
シリコンバック豊胸 |
専用ヒアルロン酸を胸に直接注入して大きく見せる |
最新:約100万~130万 旧式:約50万~100万 |
最低1ヵ月 |
脂肪注入豊胸 |
自分の体から余分な皮下脂肪を採取してバストに移植する |
150~300cc:約50万~150万 |
約2週間~4週間 |
ヒアルロン酸注入豊胸 |
脇の下などをメスで切開し、ジェルを詰めたシリコン製バッグを胸に挿入する |
1ccの相場:2,000~5,000円 |
約1週間 |
それぞれ解説していきます。
シリコンバック豊胸
シリコンバッグ挿入は、脇の下などをメスで切開して、シリコンジェルを詰めたシリコン製バッグを胸に挿入する方法です。
一気に2カップ以上大きくできるのがメリットですが、形や手触りは不自然になりがちで、10年に1度は入れ替え手術が必要といわれています。
シリコンバック豊胸は脇の下などを切開するため、他の豊胸手術よりもダウンタイムの症状が辛く長くなる傾向があります。
脂肪注入豊胸
脂肪注入は、余分な皮下脂肪のある部位から脂肪を採取してバストに移植する方法です。天然の脂肪なので、形や手触りが自然なのがメリットです。
ただしデメリットや注意点としては、主に下記の事などが挙げられます。
- 注入した脂肪の量が多いとその重みで垂れやすい乳房になる
- 一度に大量の脂肪を注入するとしこりができる恐れがある
- 脂肪が採取できない人は十分にバストアップできない可能性がある
またシリコンバッグ挿入同様、体への負担が大きいためダウンタイムが長めです。
ヒアルロン酸注入豊胸
ヒアルロン酸注入は注射でヒアルロン酸を直接注入する方法です。他の豊胸手術に比べて手軽でかつダウンタイムもほとんどありません。ただし感触は硬めで、早ければ半年程度で体に吸収されてしまうため、ダウンタイムが少なく、一時的な効果を求める人にだけ向いています。
また質の低いヒアルロン酸を注入したり、技術不足の医師が担当したりするとしこりができるリスクもあります。
豊胸治療はライフステージを考慮して選ぶ
シリコンバッグ挿入や脂肪注入はダウンタイムが長いので、産後の子育てが忙しい時期には受けにくいでしょう。
またしこりのリスクがある方法(脂肪注入・ヒアルロン酸注入)は、将来再び出産することを考えている方は避けたほうがよいかもしれません。
また豊胸手術にはもう一つ「成長再生豊胸」という治療があります。成長再生豊胸は成長因子を胸に注射して、乳腺や脂肪を発育させる治療です。
この成長再生豊胸に関しては、後ほど詳しく紹介します。
産後に垂れた胸を戻す筋トレは?産後におすすめのケア3つ
産後(断乳・卒乳後)は胸がしぼむだけでなく、垂れが目立つようになります。妊娠中に一度大きくなったバストは皮膚やクーパー靭帯が伸びてしまい、バストの重みを支え切れなくなってしまうからです。
クーパー靭帯は一度損傷してしまうと元に戻らないため、垂れた胸も自然に元通りになることはありません。
巷では筋トレや専用の下着で垂れた胸を元に戻すという方法が出回っているようですが、垂れを改善して元に戻す方法は豊胸治療のみと言えるでしょう。
ただし筋トレや専用下着ではさらに垂れるのを防いだり、一時的に補正したりする効果が期待できます。
この章では産後に垂れた胸におすすめの「筋トレやストレッチ」「専用の下着」「美容医療」について解説します。
筋トレやストレッチ
バストを支えるクーパー靭帯にかかる負荷を軽くすることで、クーパー靭帯が伸びたり損傷したりするリスクを避けられる可能性があります。
クーパー靭帯は大胸筋とつながっており、大胸筋は肩甲骨の動きに影響します。
そのため大胸筋や肩甲骨周りが鍛えられる下記のようなトレーニングやストレッチを取り入れるのがおすすめです。
- パームプッシュ(腕立て伏せ):大胸筋の筋トレ
- プッシュアップ(合掌ポーズ:大胸筋の筋トレ
- 肩ぐるぐるまわしで:肩甲骨ストレッチ
※取り入れる際は必ずプロの指導のもとで行う
前述した通り、激しいトレーニングはバストダウンを招くため適度な回数・負荷で行うことが重要です。
専用の下着
最近は垂れた胸のアプローチに特化した下着が増えています。ナイトブラから日中におすすめのブラなど種類はさまざまです。
これらの下着は一般的なブラジャーよりもバストを支える機能に特化しているため、垂れを目立たなくしたり、さらに垂れるリスクを予防したりする効果が期待できます。
妊娠中〜授乳中同様に楽なブラジャーを使い続けてしまうと、垂れを加速させてしまう可能性があるため、できるだけ上記で紹介した専用の下着をつけるようにしましょう。
長期間改善したいなら豊胸治療など
冒頭でもお伝えした通り、垂れたバストを元通りにするには豊胸治療などを受ける必要があります。
垂れた胸を改善する豊胸方法はさまざまですが、中には胸でクーパー靭帯や皮膚を引き締めてバストの垂れやたるみを改善する治療もあるのです。
南クリニックではクーパー靭帯を縮める「バスト・タイト」という治療を提供しています。「バスト・タイト」に関しては下記の章で詳しく解説します。
産後・卒乳後に胸を大きくしたい方は「成長再生豊胸+バストタイト」で復活
産後(断乳・卒乳後)のしぼんだ胸に最もおすすめできる豊胸術は、バストを自然に発育させる成長再生豊胸です。垂れが目立つ場合にはバストタイトもおすすめできます。二つを併用すればさらに効果的です。
成長再生豊胸
成長再生豊胸ではバストに成長因子を注射し、自然に大きくする治療です。成長因子は細胞の増殖を促進する働きを持つ物質です。思春期にはバストに成長因子が豊富にあり、成長因子と女性ホルモンの働きが組み合わさって乳腺や脂肪が発達します。
思春期が終わるとバストの成長因子は失われ、妊娠期を除けば乳腺は成長しなくなります。サプリや食べ物で女性ホルモン成分を体内に入れてもバストが発育しないのは、成長因子が欠けているからです。
思春期が終わった大人でも、成長再生豊胸で成長因子を補えば、バストが思春期の頃のような状態に戻り、乳腺や脂肪が発達していきます。
成長再生豊胸では体にダメージが残らず、ダウンタイムはほぼないので、断乳・卒乳後数か月後には受けることができます。しこりができるリスクもなく、将来の出産・授乳にも安心です。
バストを自然に発育させる方法なので、バストが十分に大きくなるまで時間がかかるのがデメリットですが、周囲にバレにくいという意味ではメリットとも言えます。
南クリニックでは、成長再生豊胸に即効性を加えた「成長再生豊胸F」も提供しています(通常の成長再生豊胸は「成長再生豊胸W」)。
成長再生豊胸Fでは術後に軽い痛み(皮膚や靱帯が引っ張られるような痛み)を感じる人もいますが、生活に支障があるほどの痛みではありません。そのため育児に大きな影響を与えることなく治療が受けられます。
バストタイト
バストタイトは高周波を照射してクーパー靭帯や皮膚を引き締め、バストの垂れやたるみを改善する施術です。
バストに長い針状の電極を差し込み、外側の電極と挟み込んで、バスト内部や皮膚に高周波を照射します。高周波を浴びたクーパー靭帯や皮膚は縮んで引き締まり、垂れやたるみが改善されます。
バストタイトを行った箇所には腫れが生じます。腫れは1~2週間程度で収まります。内出血が生じる人もいますが、これも1~2週間で消失します。痛みは軽く、痛み止めの薬で対応できます。
針を刺したところに小さな穴状の傷が残りますが、目立つほどではなく、時間がたつと肌と同じ色になります。
術後3日間は飲酒、激しい運動、入浴、サウナを避ける必要があります(シャワーは翌日から可能)。それ以外はとくに生活への影響はなく、子育てで忙しい時期にも問題なく受けていただけます。
>> 胸の垂れに効果的な新メニュー「バスト・タイト」の詳細はこちら
まとめ
- 妊娠するとプロラクチンとプロゲステロンが増えて乳腺が発達しバストが大きくなるが、産後(断乳・卒乳後)にはプロラクチンとプロゲステロンが減って乳腺が縮小するため、バストがしぼみ、垂れていく
- 妊娠前のバストと同じ大きさに戻る人が大半だが、妊娠前より小さくなったという人も少なからずいる。まれに妊娠前よりも大きいサイズに落ち着く場合もある
- 胸がしぼむ時期には個人差があるが、卒乳後1ヶ月程度でバストの張りがなくなっていき、徐々にしぼみ始めていく
- 産後(断乳・卒乳後)に胸がしぼむのは自然の働きなので予防できないが、妊娠中〜授乳中の過ごし方によっては、胸のしぼみを軽減させられる可能性がある
- 産後にしぼんだ胸を復活させるには豊胸手術などのみと考えられる。筋トレ・サプリ・マッサージ等では一時的な変化や、少しだけのバストの張りをもたらす程度の効果しか期待できない
- 「ヒアルロン酸注入」「脂肪注入」「シリコンバック」の豊胸手術は、産後の忙しい時期にはあまりおすすめできないため、体への負担が少ない「成長再生豊胸」と「バスト・タイト」がおすすめ
成長再生豊胸には、
成長再生豊胸Fと成長再生豊胸W
の2種類があります。
-
- すぐに大きくしたい方にオススメ
-
- 段階的に大きくしたい方はこちら
当院には、
成長再生豊胸の他に脂肪注入法
もあります。
-
- 豊胸と同時に痩身も可能