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公開日2023.11.09最終更新日2023.11.27豊胸基礎知識
【脂肪豊胸】デメリットが多いって本当?後悔しないための基礎知識
日本人女性は美容外科手術に自然な仕上がりを求める傾向が強く、脂肪注入豊胸は自然な柔らかさを実現できることから、人気の高い豊胸術となっています。同時に痩身効果が得られるのも人気の理由です。
しかし、脂肪注入豊胸にはデメリットも少なくありません。高度な技術を要する手術であり、術後に後遺症が生じるリスクもあります。
脂肪注入豊胸のよい面も悪い面もしっかり理解した上で、受けるかどうかを検討する必要があります。
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目次
脂肪注入豊胸とは
脂肪注入豊胸とは、自分の体から皮下脂肪を採取して、バストに移植する豊胸術です。脂肪注入豊胸は脂肪吸引と脂肪注入を組み合わせて行います。
まず、太ももやお腹周りなど、余分な皮下脂肪がついた部分にカニューレ(手術用の注射針)を刺して、皮下脂肪を吸引します。そして、吸引した脂肪を加工して注入用の脂肪液を作り、カニューレでバストに注入します。
脂肪は生きた細胞でできています。バストに注入された脂肪細胞は瀕死の状態にあり、周囲から十分な栄養を吸収して生き残ることができた細胞だけが胸に定着し、バストアップ効果を発揮してくれます。
生き残れずに死んでしまった脂肪細胞は、分解されて体内に吸収され、バストアップ効果を発揮できません。
バストアップ効果を高めるには、生き残る脂肪をできる限り多くする(脂肪の定着率を上げる)ことが重要です。
脂肪注入豊胸で自分の脂肪を使うのは、移植による拒絶反応を防ぐためです。他人の脂肪を注入しても、拒絶反応ですべての細胞が死んでしまい、まったくバストアップできないばかりか、激烈な炎症を起こし、危険です。
脂肪注入豊胸のメリット
乳房は主に脂肪と乳腺でできています。脂肪注入豊胸は本物の脂肪を移植してバストの脂肪を増やすので、豊胸後のバストは自然な柔らかさになります。シリコンバッグ豊胸やヒアルロン酸豊胸のように、乳房にもともと存在しない人工物を入れる方法では、これほど自然な感触にすることはできません。
脂肪注入豊胸では脂肪吸引を行うので、部分痩身効果も得られます。まさに一石二鳥の方法と言えます。
脂肪注入豊胸はどれくらいもつ?
生き残ってバストに定着した脂肪細胞は、時間が経っても失われません。その意味では、脂肪注入豊胸の効果はずっと続きます。
しかし、ダイエットをして減量すれば、脂肪細胞が縮んで、バストサイズが下がってしまいます。また、年を重ねてバストのハリが失われたり、バストが垂れたりすれば、全体的にボリュームダウンして見えます。
豊胸以外の原因(ダイエットや加齢)により、豊胸直後よりもバストサイズが下がってしまうことがあるのです(太れば逆にバストが大きくなります)。
こうしたことを、美容外科では「効果は半永久的」と表現します。「永久的」と言わずに「半永久的」と言うのは、「状況次第ではバストが小さくなることがある」ためです。
脂肪注入豊胸後にも余分な脂肪があり、もっと脂肪を落としたいのであれば、ダイエットするよりも脂肪吸引手術を受けた方がよいでしょう。
脂肪注入豊胸は術後に効果が小さくなる?
脂肪注入豊胸の効果は定着率で変わります。
手術直後はすべての脂肪が胸に残っており、手術で生じる内出血や腫れ・むくみの影響もあって、バストが最も大きい状態にあります。
時間が経つにつれて脂肪細胞の生死が決まり、死んだ細胞が分解・吸収され、腫れ・むくみも徐々に引いて、バストは少しずつ小さくなっていきます。
術後2か月ほど経つとバストはほぼ完全に落ち着きます。このときの状態が、脂肪注入豊胸で最終的に得られたバストです。
脂肪の定着率が悪い(術後に死んでしまう脂肪細胞が多い)ほど、効果が小さくなり、最終的なバストサイズが下がります。
脂肪の定着率は、脂肪の加工方法や注入方法でかなり変わります。一般的には定着率は3割~5割程度と言われていますが、独自の工夫で8割~9割程度まで高めているクリニックもあります。
定着率を高める方法については後ほど詳しく紹介します。
脂肪注入豊胸のダウンタイム
脂肪注入豊胸では、バストよりも脂肪を吸引した部位の方に大きなダメージが残ります。脂肪吸引部位を保護しながら、バストをなるべく圧迫しないようにして過ごすことが重要です。
脂肪を吸引した部位はダメージが大きく、ダウンタイムが長い
術後数日間は、脂肪を吸引した部位が非常に痛みます。職種によっては手術の翌日・翌々日くらいは休んだ方がよいでしょう。1週間くらいで強い痛みは落ち着きます。
内出血や腫れも生じ、1か月くらいはかなり目立ちます。完全に治まるまでに数か月程度かかります。
脂肪を取った分だけ皮膚があまるので、たるんだり、表面に凸凹ができたりします。たるみや凸凹は新陳代謝によって徐々に改善され、通常は半年ほどで目立たなくなります。
バストは内出血・腫れ・むくみで不自然に硬くなる
バストはカニューレを刺したところやその周辺に内出血ができ、腫れやむくみが生じて不自然に硬くなります。痛みはさほど強くなく、内出血は1~2週間で治まります。
脂肪注入豊胸後のバストが柔らかくなるまでの期間
腫れ・むくみが引くにつれてバストは柔らかくなっていきます。腫れ・むくみが完全に引いて本当に自然な柔らかさのバストになるまでに、1~2か月ほどかかります。
脂肪注入豊胸のダウンタイムの過ごし方
術後1か月間は脂肪吸引部位にサポーターやガードルを着用して過ごします。できればそれ以降も着用を継続すると、傷がよりきれいに治ります。
傷口には保護用のテープがクリニックから出されるので、それを貼って過ごします。手術後のケアに適した市販のテープを使用してもよいでしょう。
傷口がふさがっていても、奥では炎症が続いており、衣服との摩擦や日光(紫外線)の刺激で炎症が悪化する恐れがあります。テープを貼っておけば、そうした刺激を防いで、傷の治りをよくすることができ、目立つ傷跡が残りにくくなります。
注入された脂肪は生きるか死ぬかの瀬戸際にあります。胸に強い刺激や圧迫が加わると、脂肪の活動に悪い影響を与え、定着率が下がってしまう恐れがあります。
そのため、術後1か月程度はバストに刺激・圧迫が加わるような行動(ブラジャーの着用、うつ伏せでの就寝、激しい性行為や運動など)はできるだけ避けた方がよいでしょう。
脂肪注入豊胸は後悔しやすい?デメリットとリスク
脂肪注入豊胸はメリット(自然な仕上がり・痩身効果)も大きいですが、さまざまなデメリット・リスクもあり、結果的に後悔する患者さんも少なくありません。デメリット・リスクを十分理解した上で、手術を受けるかどうか検討する必要があります。
脂肪注入豊胸のデメリット
脂肪注入豊胸には以下のようなデメリットがあります。
- 定着しなかった脂肪は無駄になる
- ダウンタイムが長い(とくに脂肪吸引部位のダメージが大きい)
- 痩せ型の人は十分な脂肪を吸引できず、希望のサイズまでバストアップできないことが多い
- 定着しなかった脂肪が吸収されずに残って、しこりになってしまうリスクがある
- 脂肪吸引部位のたるみ・凸凹がずっと残ってしまうリスクがある
- 手術の際に細菌感染や感覚障害、腹膜炎などが引き起こされるリスクがある
脂肪注入豊胸のリスク(起こりうるトラブル・後遺症)
定着しなかった脂肪は、少量(小さなかたまり)であれば徐々に分解されて体内に吸収されますが、大量(大きなかたまり)だと、十分に分解されずに、しこりになってしまうことがあります。
しこりを放置すると、周囲の組織に炎症が広がって痛んだり、しこりの周りにカルシウムが蓄積して石のように硬くなる「石灰化」が起こったりする恐れがあります。
しこりを予防するには、なるべく定着率が高くなる方法で脂肪注入を行うことが重要です。脂肪の加工方法と注入方法を工夫することで定着率を高めることができます。
脂肪を吸引する際に、1箇所から大量に取り過ぎたり、取り方に偏り(ムラ)があったりすると、術後の皮膚のたるみ・凸凹がなかなか治らず、後遺症になってしまうことがあります。
まれなケースですが、手術の際に細菌が侵入して感染したり、脂肪吸引用のカニューレが神経や腹膜(内臓を包む膜)を傷つけて感覚障害や腹膜炎を引き起こしたりすることもあります。
脂肪注入豊胸で死亡した例もあり、クリニック選びが重要
細菌感染が生じても、適切な治療が行われれば、重症化は防げます。後遺症が生じるのは、医師の技術や診療の姿勢・クリニックの体制に問題がある場合がほとんどです。
アフターケアが不十分なクリニックや、技術力・信頼性に問題があるクリニックを選んでしまうと、リスクが現実になってしまう恐れが高くなります。
実際、脂肪注入豊胸手術が原因で患者さんが亡くなってしまい、クリニックが警察の捜査を受けたり、担当医師が業務上過失致死罪で有罪判決を受けたりして、ニュースになることがあります。
医師の安全意識や安全管理体制に問題がある場合には、そうしたことが起こりえます。
料金の安さや知名度ではなく、実績や信頼性の高さでクリニックを選ぶことが重要です。
デメリット・リスクが不安なら成長再生豊胸の併用がおすすめ
成長再生豊胸は、成長因子を注入してバストを思春期の頃のような状態にし、乳腺や脂肪を自然に成長させる豊胸術です。ダウンタイムやしこり・後遺症のリスクがなく、どんな体型の人にも適しています。
仕上がりが自然なので、脂肪注入豊胸を検討している方は成長再生豊胸も検討してみることをおすすめします。
少量の脂肪注入と成長再生豊胸を併用するのもおすすめです。相乗効果により成長スピードが速まり、最終的なバストアップ効果が格段に上がります。少量の注入であれば脂肪注入豊胸のデメリットやリスクも小さく抑えられます。
脂肪注入豊胸で脂肪を多く定着させる方法
脂肪を多く定着させるには、以下の2点が重要です。
- 吸引した脂肪を加工して、脂肪の質(生命力)を高めてから注入する
- 脂肪を1度に大量に注入したり、1箇所にまとめて(かたまりのまま)注入したりせず、できるだけ脂肪を小分けにして、少しずつ分散して注入する
①の加工方法には以下のようなものがあります。脂肪注入豊胸のメニュー名は加工方法から付けられており、手術料金も加工方法で大きく変わります。
メニュー名 |
脂肪の加工方法 |
ピュアグラフト豊胸 |
脂肪をフィルターに通し、不純物を除去 |
コンデンスリッチ豊胸 |
脂肪を遠心分離機にかけて不純物を除去し、質のよい脂肪だけを濃縮 |
脂肪幹細胞注入豊胸(セリューション豊胸) |
採取した脂肪を2つに分け、一方は不純物を除去して濃縮。もう一方からは脂肪幹細胞だけ抽出して活性化し、濃縮した脂肪に混ぜる ※脂肪肝細胞は細胞のダメージを回復したり、新しい血管の生成を促進したりする働きがあり、脂肪に混ぜることで生き残る細胞を増やすことができる |
脂肪幹細胞培養豊胸(セルチャー豊胸) |
脂肪吸引を2回行い、一方は不純物を除去して濃縮。もう一方から脂肪幹細胞だけを抽出し、培養して増やしてから、濃縮脂肪に混ぜる(脂肪幹細胞を培養して増やすので効果が高まる) |
脂肪注入豊胸の金額の相場は?
脂肪注入豊胸の手術料金の相場は脂肪の加工方法で大きく異なります。相場より安い値段で手術を受けたいならモニターへの応募がおすすめです。
脂肪注入豊胸の値段の相場
現在、脂肪注入豊胸の手術料金の相場は以下のようになっています。
- ピュアグラフト豊胸:40~80万円
- コンデンスリッチ豊胸:90~130万円
- 脂肪幹細胞注入豊胸(セリューション豊胸):140~160万円
- 脂肪幹細胞培養豊胸(セルチャー豊胸):170~190万円
脂肪注入豊胸は脂肪吸引と脂肪注入の2工程からなります。上記の金額は脂肪吸引の料金も含んだ相場です。ただし、脂肪の吸引箇所が多くなると追加料金がかかる場合があります。
安い脂肪注入豊胸ならモニターがおすすめ
相場よりも安い料金の豊胸メニューを宣伝しているクリニックもありますが、カウンセリングで高額メニューの契約を強引に迫ってきたり、手術やアフターケアがいい加減だったりする場合が多いため、おすすめできません。
脂肪注入豊胸を相場よりも安い値段で受けたければ、実績のあるクリニックのモニター募集に応募するのがおすすめです。
モニターになると、術前・術後の写真(症例写真)などを提供してクリニックに協力する代わりに、格安の値段(30~50%オフ程度)で手術を受けられます。
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まとめ
- 脂肪注入豊胸は、自分の体にある皮下脂肪を胸に移植する豊胸術。
- 自然な柔らかさのバストにでき、痩身効果も得られるのがメリット。
- 効果は半永久的で、ダイエットによる減量などがなければバストアップした状態をずっと維持できる。
- 注入しても定着しない脂肪があり、ダウンタイムは長く、痩せ型の人には向かず、しこりや皮膚の後遺症などのリスクもある。
- 脂肪の定着率を高めるには、脂肪の加工方法・注入方法が重要。術後に胸を圧迫すると定着率に多少影響する恐れがある。
- デメリット・リスクを避けるにはクリニック選びが重要。成長再生豊胸(の併用)もおすすめ。
- 脂肪注入豊胸の値段は脂肪の加工方法で変わり、40~190万円ほど。
成長再生豊胸には、
成長再生豊胸Fと成長再生豊胸W
の2種類があります。
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- すぐに大きくしたい方にオススメ
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- 段階的に大きくしたい方はこちら
当院には、
成長再生豊胸の他に脂肪注入法
もあります。
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- 豊胸と同時に痩身も可能