豊胸したバストはLEDライトで光るの？

確かに、豊胸術の種類や光の当て方によってはそういうことが起こることもあります。しかし、まったくそんな心配のない豊胸術もありますので、「豊胸したバストはLEDで光る」と言ってしまうと、大いに誤解を生むことになりますね。

2つの点を考えてみなければなりません。

1．どの豊胸術だと光るのか？
2．どんな光を、どんな風に当てたら光るのか？

まず1の答えを言ってしまうと、光る可能性があるのは「シリコンバッグ挿入法」です。

そのテレビ番組はご自身ではご覧になっていないのですね？

ある人気の深夜番組で、シリコンバッグ挿入法で豊胸をした女性に実験台になってもらい、暗い部屋でバストの横からLEDライトを押し当てたところ、乳房全体がイルミネーションのように赤く光りましたね。

豊胸をしていない胸に光を当てると、当てたところの周辺は赤っぽく光りますが、光は脂肪などの組織にすぐに吸収されてしまうので、広範囲に光が回ることはありません。

シリコンバッグは半透明で、体の組織よりも光を通しやすい性質があります。そのため、外から当てた光がバッグのなかに入り込んであちこちに反射して広がり、全体が赤く光ることになるのだと考えられます。

脂肪注入法では脂肪が増えるだけですし、成長再生豊胸は乳房の組織そのものが発育するものなので、光を当てても豊胸していない胸と同じようにしかなりません。

ヒアルロン酸もシリコンと同様に透明度の高い物質なので、大量にまとめて注入したりすると、光る可能性があるかもしれませんね。

ヒアルロン酸はしこりになるのを防ぐため、本来はバッグのように一塊になるように注入するか、少しずつ分散させて注入します。きちんとしたクリニックでヒアルロン酸注入法を受けたのであれば、シリコンバッグのように光ることはないでしょう。

LED以外でも、強い照明であれば光がシリコンバッグ内に達し、光る可能性があります。ただ、LEDだと光らせやすいということはあります。

LEDにはこうした性質があるため、LEDのほうがバストを光らせやすいと言えます。

強い光のライトでも、離れたところから当てたのでは、乳房にとどくまでに光のエネルギーがかなり失われてしまいます。また、そもそも部屋が暗くないと光ったようには見えません。したがって、普通に生活していて胸のなかのシリコンバッグが光るようなことは考えにくいですね。

ライトを皮膚に直接当てるようにすると、光りやすくなります。シリコンバッグの上にある程度脂肪や乳腺がかぶさっていても、ライトを乳房にぐっと押し込むようにして当てると、光るかもしれません。

今回の話をまとめると、こうなります。

1．どの豊胸術だと光るのか？
シリコンバッグ挿入法だと光る可能性があります（とくに、乳房の表面近くにシリコンが達するほど豊胸した場合）。

2．どんな光を、どんな風に当てたら光るのか？
暗い部屋で、強い光のライトを、皮膚に直接当てる（押し込む）ようにすると、光る可能性があります。

そのようなことをわざわざしない限り、光る可能性は低いでしょうが、テレビで情報が広がってしまったということもありますので、心配な方はシリコンバッグ挿入法以外の豊胸術（とくに脂肪注入法か成長再生豊胸）を受けるのがよいでしょう。