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公開日2023.10.05最終更新日2023.11.15豊胸基礎知識
脂肪注入豊胸で柔らかくなるまでの時間は?硬いのはしこり?
脂肪注入豊胸は自然な柔らかさのバストにできる豊胸術ですが、手術直後は腫れ・むくみなどのために硬い部分ができます。時間が経つうちに腫れなどはおさまり、自然な柔らかさになっていきますので、心配ありません。
ただし、バストの中に硬いしこりができて、いつまでも残ってしまうケースもあります。術後何か月も経ったのにバストに硬い部分があるという場合、しこりができてしまった可能性があります。
今回は、脂肪注入豊胸の手術後に生じる硬さやしこりの問題について解説し、しこりをできにくくするための手術方法や術後の過ごし方を紹介します。
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目次
脂肪注入豊胸とは?柔らかくなるまでの時間は?
脂肪注入豊胸は、自分の体から皮下脂肪を採取して、胸に注入(移植)する豊胸術です。医学的には「注入」より「移植」と言った方が適切です。他人の脂肪だと、移植の拒絶反応が起こってしまうので、自分の脂肪を使います。
手術後しばらくの間は、患部の腫れ・むくみや、一時的な脂肪のこわばりのため、バストのあちこちが不自然に硬い状態になっています。これらの症状は自然におさまっていき、術後1か月ほどすると胸はかなり柔らかくなります。腫れなどが完全におさまり、胸がほぼ完全に自然な状態になるまでに、2~3か月ほどかかります。
脂肪注入豊胸の手術から時間が経っても硬いのは「しこり」?
術後2~3か月の間は、腫れ・むくみで胸が硬くなったり、一時的にしこりのようかたまりが胸の中にできることがあります。腫れ・むくみは自然におさまりますし、一時的にできた脂肪のかたまりや血液の溜まりも、術後3か月頃までには消失します。
しかし、注入する脂肪の量が多すぎたり注入方法に問題があたったりすると、注入した脂肪がしこりになって、バストの中にいつまでも硬い塊になって残ってしまうことがあります。
脂肪注入豊胸を受けてから3か月以上経ってもバストに硬い部分がある場合、しこりができてしまった可能性があります。
脂肪注入豊胸のしこりは乳がんでできる悪性腫瘍とは違い、健康上は問題ありません。しかし、しこりが大きいと表面から認識できたり、触ったときに不自然な硬さを感じるので、気になりますし、豊胸がバレやすくもなります。
また、しこりを放置すると周囲にカルシウムが蓄積して、しこりが石のように硬くなることがあります。これを石灰化といいます。石灰化すると感触はさらに悪化し、場合によっては見た目にも影響します。
このようなしこりを除去するには手術が必要です。石灰化していないしこりであれば、注射器で中身を吸い出すだけでしこりを解消できる場合が多いです。石灰化したしこりは、胸を切開して取り出す必要があります。
脂肪注入豊胸でしこりを避け、バストアップ効果を高める方法
脂肪の定着率が悪いとしこりができやすく、バストアップ効果も下がります。手術方法や術後の過ごし方を工夫することで、しこりのリスクを下げ、バストアップ効果を高めることができます。
ここでは、脂肪が定着する仕組みや、定着率としこりの関係、定着率をよくする手術方法について解説します。
注入した脂肪が定着する仕組み
脂肪注入豊胸では、太ももやお尻、お腹などから脂肪細胞を採取し、不純物除去などの加工を施してから、胸に注入します。
脂肪細胞は血管から栄養を取り込んで生きています。胸に注入した脂肪細胞には血管がつながっていないため、最初のうちは周りからしみ出してくる栄養を取り込んで生き延びようとします。
十分に栄養を取り込んで生き延びると、脂肪細胞に新しい血管ができ、正常な細胞として胸に定着します。
十分に栄養を取り込めなかった脂肪細胞は死んでしまい、定着できません。死んでしまった脂肪細胞はやがて分解され、体内に吸収されます。
脂肪の定着率が悪いとしこりができやすい
脂肪細胞が大きなかたまりの状態で死んでしまった場合には、分解されずに、膜で覆われます。膜はしだいに分厚くなって、硬いしこりを形成します。
脂肪の定着率が悪い(大量の脂肪細胞が死ぬ)と、死んだ脂肪細胞のかたまりが胸に残り、しこりを形成しやすくなります。
脂肪注入豊胸で脂肪を多く定着させる手術方法
一般的には、脂肪注入豊胸で注入した脂肪の定着率は30%~50%と言われていますが、脂肪の注入方法・採取方法・加工方法を工夫することで、定着率を上げることができます。定着率が上がればしこりはできにくくなります。
定着率を上げるには、脂肪を胸に注入する際に、脂肪をできるかぎり小さな粒にし、乳房の中でかたまりになってしまわないように、ばらばらにして注入することが非常に重要です。
そのため、脂肪を採取する段階では、できるだけ細いカニューレ(注射針)を用いて脂肪を吸引し、脂肪を小分けにして採取しておくと効率的です。
加工の段階では、以下のような方法で脂肪の質を高めます(脂肪注入豊胸には色々なメニューがありますが、たいていは加工方法から命名されています)。
- ピュアグラフト豊胸:採取した脂肪をフィルターにかけて純化(不純物を除去)する
- コンデンスリッチ豊胸:採取した脂肪を遠心分離機にかけて純化し、質のよい脂肪だけを濃縮
- 脂肪幹細胞注入豊胸(セリューション豊胸):採取した脂肪から「脂肪幹細胞」を抽出して活性化し、純化・濃縮した脂肪に混ぜる(脂肪幹細胞には傷を修復したり新しい血管を作ったりする働きがあるため、定着率が上がる)
- 脂肪幹細胞培養豊胸(セルチャー豊胸):採取した脂肪から脂肪幹細胞を抽出し、培養して増やしてから、純化・濃縮した脂肪に混ぜる
このようにして質を高めた脂肪を、少量ずつばらして、丁寧に注入することで、8割~9割の定着率を実現しているクリニックもあります。
脂肪注入豊胸後のダウンタイムの過ごし方
ダウンタイムの間は、定着率をなるべく下げないような過ごし方をすることが大切です。
脂肪注入豊胸後にマッサージは必要?
シリコンバッグ豊胸では術後毎日マッサージをしなければならない場合がありますが、脂肪注入豊胸ではマッサージは不要です。不要というより、術後3か月程度(ダウンタイムの間)は、マッサージなど、胸に圧迫・刺激を加える行為は避けた方がよいです。
手術後はバストが硬くなるので、マッサージをした方がよいのではないかと考える患者さんも多く、当院でも術後のマッサージについて相談を受けることがあります。
胸に注入された脂肪細胞は、死ぬか生きるかの瀬戸際にあります。何とか周囲から栄養を吸い込みながら、極細の血管を新たに作り出して生き延びようとしているところです。そこにマッサージなどで圧迫・刺激を加えると、ストレスで脂肪細胞の活動が弱まってしまったり、せっかくできかけている血管が壊れてしまったりします。
「マッサージをすると血行がよくなって脂肪にも栄養が届きやすくなるのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、それは脂肪細胞にきちんとした血管がつながってからのことです。ダウンタイムの間はマッサージを避けてください。
脂肪注入豊胸後にブラジャーはいつから着けられる?
脂肪注入豊胸後はバストに圧迫が加わらないようにすることが必要です。ブラの着用も圧迫となるため、1か月程度は、できればノーブラで過ごすのがおすすめです。
1か月経過後も、ダウンタイムの間(術後3か月まで)は、ノーブラで過ごすか、ソフトブラ(ワイヤーが入っておらず、締め付けの少ないブラ)にした方がよいでしょう。
脂肪注入豊胸をした胸にナイトブラ・育乳ブラは効果ある?
ナイトブラや育乳ブラを着けると豊胸後のバストをよりいたわることができそうな気がするかもしれませんが、それは単に「気がする」だけです。
「ナイトブラ」「育乳ブラ」が脂肪注入豊胸後のバストに何かよい影響を与えるとは考えにくいです。
「ナイトブラを着用すると、胸の脂肪が脇に流れるのを防げる」「脇の脂肪を胸に持ってきて固定できる」などと言われることもありますが、脂肪はそんな風に移動したりしません(脂肪の移動には脂肪注入豊胸のような「移植手術」が必要です)。
ブラジャー全般に言えることですが、どのようなものをどのように着けても、ブラジャーで胸が大きくなることはありません。ブラジャーを着けていた方がバストが垂れにくいと言われますが、実はこれにも医学的な証拠は今のところ存在しません。
脂肪注入豊胸後のバストには「何も着けないのが一番」です。着けるなら、少なくとも1か月以上経ってから、締め付けのないタイプを選んで着用してください。
とにかくバストを安静に保つことが重要
脂肪注入豊胸後のバストケアは、「圧迫・刺激を加えず、なるべく安静に」が基本です。
マッサージ、ブラジャーによる締め付け、うつ伏せでの就寝、胸を強く刺激する性行為などはできるかぎり避け、バストを安静に保ってください。
異常を感じたらすぐにクリニックに相談すること
脂肪注入豊胸では、まれに細菌感染や感覚障害、重度の内出血などが生じることがあります。術後1週間以上熱が下がらなかったり、脂肪吸引部・注入部周辺のしびれ、強い痛みなどの異常を感じたりしたら、すぐに医療機関に相談してください。
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まとめ
- 脂肪注入豊胸後には腫れ、むくみ、一時的な脂肪のこわばりでバストが硬くなるが、2~3か月程度で自然な柔らかさになる。
- 3か月以上経っても硬い部分がある場合、しこりができてしまった恐れがある。
- 定着率が悪い方法で脂肪注入豊胸を行うと、しこりができやすくなる。
- 脂肪の吸引・加工・注入方法を工夫することで定着率を上げ、しこりを回避することができる。
- ダウンタイムの間は、マッサージは避け、術後1か月間はノーブラ、それ以降もソフトブラで過ごすのがよい。
- ナイトブラや育乳ブラは不要で、バストに対する特別な効果はない。
- 脂肪注入豊胸後のバストは、できるだけ圧迫・刺激を避け、安静を保つこと。
成長再生豊胸には、
成長再生豊胸Fと成長再生豊胸W
の2種類があります。
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当院には、
成長再生豊胸の他に脂肪注入法
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