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公開日2021.05.31最終更新日2022.08.30豊胸基礎知識
「ピルでバストアップが叶う」!?よく耳にする噂を医師が解説

高い避妊効果はもちろん、子宮内膜症や生理痛の緩和など、さまざまなメリットがあるピル(低容量ピル)。現在女性のアクティブなライフスタイルをサポートする薬として支持を集めていますが、同時にあまり好ましくない噂も広まっているようです。そのひとつが「ピルでバストアップが叶う」というもの。
本当にそんなことが叶うのか、検証してみましょう。
目次
「ピルでバストアップ」はおすすめできない
ピルの日本での解禁は1999年。販売開始前から各方面で賛否両論あったものの、ピルが持つ高い避妊効果や婦人科系疾患への効果に注目が集まり、少しずつではあるものの、若い女性を中心に利用者が増えています。
ところが、なかには本来の用途以外で服用を検討している女性も散見されます。その代表的な例が「ピルを服用してバストアップを狙う」というものなのです。
しかし、結論から言ってしまえば、ピルでバストアップはおすすめできません。
そもそも、ピルの主な効能は避妊、婦人科系疾患の症状の緩和、ニキビや肌荒れの改善、骨粗しょう症の予防です。婦人科で医師に「バストアップのためにピルを服用したい」と話したとしても、本来の用途とはまったく異なるため、処方する医師は稀です。
ピル服用でバストが大きくなったと感じる理由
ピルを服用すれば、服用前より少しだけバストアップしたように感じることが多いのは確かです。しかし、このバストアップの正体は、ピルの作用がもたらす「胸の張り」。
ピルは女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンを主成分とするホルモン剤です。もともと妊娠可能な状態にある女性にはこの2つの女性ホルモンが一定量分泌されていますが、ピルを服用することで女性ホルモンの量は妊娠中と近い値に。これにより脳は「妊娠中」と判断し、卵巣へ「これ以上女性ホルモンを増やさなくてもよい、排卵もする必要はない」と指令を出します。
ピルが高い避妊効果を発揮するのは、女性ホルモンが増えたことで「偽妊娠状態」を作り出すからなのです。
妊娠の初期症状として胸の張りや痛みが挙げられますが、ピル服用中も前述の通り偽妊娠状態にあるため、実際の妊娠と同じように胸の張りや痛みを感じるようになります。ピルでバストアップを実感する理由はこの副作用によるものです。
ところが、この副作用はピル服用開始から2〜3ヵ月で徐々に消滅することが多々あります。バストアップ効果を期待していた人のなかには、胸の張りが感じられず、落胆する人もいるようです。
バストアップ目的のピル服用は危険と隣り合わせ!?
一時的な副作用であっても構わないのであれば、避妊や生理痛緩和の目的で医師に処方してもらい、わずかなバストアップ状態を楽しむのも“アリ”かもしれません。
しかし、繰り返しますが、ピルは医師の処方が必要な医薬品であり、美容目的の服用は想定されていません。バストアップのためだけにピルを服用したり、自己判断で他の薬やサプリメントと併用したりすると、場合によっては想像以上に大きい健康リスクを負ってしまう可能性があります。
たとえば、女性ホルモンと似た働きをする大豆イソフラボンやプエラリア・ミリフィカ配合のバストアップサプリメントとピルを併用した場合、女性ホルモンが急激に増えることでホルモンバランスが崩れ、吐き気や頭痛、不正出血などの症状が現れることがあります。
また、バストアップ目的のために医師の処方以外のルートでピルを手に入れて服用することは、脳梗塞や心筋梗塞といった重篤な健康リスクにつながりかねません。
ピルには血液を固まりやすくさせる副作用があるため、血栓(血の塊)ができやすいコレステロール値の高い方や喫煙者、肥満体型の方が自己判断でピルを服用した場合、血栓症を発症するリスクがあるのです。
長期的なバストアップを目指すなら豊胸術が現実的
成人してからでは身長を伸ばせないのと同様に、豊かなバストもそう簡単には手に入らないのが現実です。一時的なバストアップで構わないのであれば、やはり補正効果のあるブラジャーやパッドを使うのが一番手軽な方法ですが、長期的なバストアップ効果を望む場合には豊胸術が現実的な選択肢として入ってきます。
たとえば「脂肪注入法」は、自身の脂肪をバストに注入して体にメリハリをつけながらバストアップできる豊胸術です。また、最近ではバストに成長因子を注入してバストを育てる「成長再生豊胸」が話題になっています。成長させたバストは半永久的に保てるうえ、メスを使わないのでダウンタイムがほとんどない、というメリットも。
このように、現在はさまざまなバストアップ方法が存在します。ピルでバストアップを考えていた方は、今一度これからの健康についてじっくり考えてみましょう。美容の基礎は健康です。このことを念頭に置いて、自身の理想とするバストを目指してください。
まとめ
・ピルでバストアップを狙うことはおすすめできない
・ピルでバストアップできたように感じるのは、ピルがもたらす一時的な副作用の結果
・そもそもピルは医薬品であり、バストアップ目的のために自己判断で使うことには健康リスクが潜んでいる
・長期的なバストアップ効果を希望する場合は「脂肪注入法」や「成長再生豊胸」などの豊胸術も選択肢の1つ
成長再生豊胸には、
成長再生豊胸Fと成長再生豊胸W
の2種類があります。
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