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公開日2022.11.04最終更新日2022.12.09豊胸基礎知識

シリコンバッグでのトラブル回避!よくある疑問を解説!【Youtube】

シリコンバッグ挿入豊胸は劇的なバストアップが可能な豊胸術ですが、シリコンバッグという大きな異物を体の中に入れるため、色々と不安に感じる患者さんが多いようです。

実際、術後にバストが強ばったり波打ったりするトラブルもあります。

シリコンバッグ挿入豊胸を検討する患者さんが疑問・不安を抱きがちなポイントについて、わかりやく解説します。

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シリコンバッグ挿入豊胸とは

シリコンバッグ挿入豊胸とは、シリコンバッグ(シリコンジェルをシリコンの膜で包んだもの)を胸に挿入する手術です。脇の下やアンダーバストをメスで切開してシリコンバッグを挿入します。

シリコンバッグ挿入豊胸のメリットは、2カップ以上の大幅なバストアップが可能なことです。一度にこれほどのバストアップが可能な豊胸術は今のところシリコンバッグ挿入豊胸しかありません。

大昔は、シリコンジェルを直接胸に注入する豊胸手術が行われていました。しかし、注入後に健康被害が生じやすく、トラブルを起こしたシリコンジェルをすべて除去するのは難しいため、1960年代以降はシリコンジェルを膜(バッグ)で包んで挿入する方法に置き換わっていきました。

これにより安全性が高まり、トラブルが起きても除去しやすくなりました。しかし、シリコンバッグにも色々と問題点があり、これまでにさまざまな改良が施されてきましたが、解決できない難点が残っています。

シリコンバッグの種類

シリコンバッグの中身は、液体に近いタイプと、固体に近いタイプ(コヒーシブシリコン)があります。

液体タイプのシリコンを詰めたバッグは、直接揉んでみるとかなり柔らかい揉み心地がします。ただし、実際にバストに挿入すると、バッグが周囲の脂肪や乳腺に押さえつけられて、少し硬くなります。

バストに入れたシリコンバッグは液体タイプであっても結構硬く、自然なバストとの違いは揉めばわかります。とくに、もともとのバストが小さくて脂肪が少ない方の場合、シリコンバッグの硬さが気づかれやすいです。

コヒーシブシリコンは液体タイプより硬めですが、バストに挿入しても感触がさほど変わりません。

基本的に、シリコンバッグは直に触ったときとよりも体の中に入れたときのほうが硬くなると覚えておいてください。

体に入れたときの安全性はコヒーシブシリコンのほうが高いです。液体タイプのシリコンはバッグが破れると中身が流れ出して散ってしまい、除去するのが大変ですが、コヒーシブシリコンはバッグが破れても流れ出さず、除去しやすいです。

コヒーシブシリコンの柔軟性を高めたタイプ(ソフトコヒーシブシリコン)もあります。ソフトといっても、液体タイプよりは硬めです。

シリコンバッグ挿入豊胸のよくある疑問・不安

柔らかいバッグと硬いバッグはどう使い分けるの?

それぞれのメリット・デメリットや、患者さんの要望・体質などを総合的に考えて選択しています。

 

液状シリコンの柔らかいバッグ

固体シリコンの硬いバッグ

メリット

・揉み心地が比較的柔らかい(ただし胸の中では少し硬くなる)

・バストの動きが、硬いバッグより自然

・狭い隙間からも挿入しやすいので、手術がしやすく、ダメージを小さくできる

・シリコンバッグが破れても中身が流れ出さず、除去しやすい

・ブリーディングやリップリングが比較的起こりにくい

デメリット

・破れたときに中身が流れ出してしまい、除去が大変

・バッグから中身がにじみ出す現象(ブリーディング)が比較的起こりやすい

・リップリングが比較的起こりやすい

・揉み心地が比較的硬い

・バストの動きが不自然

・手術の傷口が大きくなる

シリコンバッグ豊胸では、挿入後にバッグが波打ってバストにシワができる現象(リップリング)が起こることがあります。バストの皮膚や皮下脂肪が薄い方の場合、リップリングが起こりやすいので、硬めのバッグが選ばれることがあります。

胸の中でバッグは縦になりますが、中身が偏ってしまわない?

シリコンバッグはバストに沿う形で入れるので、バストの中では縦になります。

患者さんは手のひらやテーブルに乗せたシリコンバッグしか見たことがないのが普通なので、縦になったらどうなるのだろうという疑問をもたれるのかと思います。

シリコンバッグは普段は縦になるものですから、縦の状態で形がよくなるように作られています。

そして、実際のところ、シリコンバッグは偏ってくれないと困るのです。

本物のバストは重力に引かれて中身が偏ります。まっすぐ立ったり、体を傾けたり、仰向けになったりと、体の状態が変わる度に、重力のかかり方が変わって、バストは変形します。それがバストの自然な動きなのです。

したがって、シリコンバッグも中身を流動的にして、姿勢に応じて偏るように作られています。

とは言え、シリコンバッグで本物のバストのような自然な偏りを作るのは難しく、とくに仰向けになったときに、不自然に見えがちです。

仰向けになると、本物のバストは横に流れて、なだらかな形になります。シリコンバッグはこれが苦手で、どうしても盛り上がったままの状態や、丸いまま横に流れるため、かなり不自然に見えます。

仰向けのときのシリコンバッグは、テーブルに置かれたときと同じ向きになっています。テーブルの上のシリコンバッグを見ると、きれいに盛り上がった形をしていますが、実際に胸に入れて仰向けになったときには、あんなにきれいな形では逆に不自然なのです。

とくにコヒーシブシリコン(個体タイプのシリコン)は不自然に見えがちです。自然さを重視するなら、液体タイプのシリコンのほうがおすすめです。

患者によく選ばれる人気のバッグはある?

多種多様なシリコンバッグが販売されていますが、美容クリックでは普通、そんなにたくさんの種類のバッグは用意していません(一部の大手クリニックは別かもしれません)。

手術のバリエーションに対応できるだけの少数のバッグを用意しておき、手術の内容に応じて、医師が最良のバッグを選ぶのが通例です。

先ほど説明したとおり、胸に入れる前と後では柔らかさや形が違ってくるので、患者さんにバッグを手に取って感触などを確かめてもらい、自分の好きなものを選んでもらうというのは、あまり良心的な方法とは言えません。

医師が知識と経験をもとに選んだバッグを使うのが、現実的かと思います。

寒い季節になるとシリコンが固まるというのは本当?

シリコンバッグは人体にとって異物なので、バストに挿入するとバッグを取り囲むようにして膜(カプセル)ができます。よくわからない異物(バッグ)が入ってきたので、安全のために膜で包み込んで隔離しようとするわけです。

シリコンバッグを包む膜は周りの血行がよいと柔らかくなり、血行が悪いと硬くなる性質があります。寒いと血行が悪くなるので、膜は硬くこわばります。

シリコン自体が硬くなるわけではありませんが、膜が硬くなるので、胸を揉んだときに硬さを感じることがあります。

膜が薄ければ、揉んでわかるほど硬くはなりませんが、膜が厚くなっている方は、寒い季節になるとバストの中が硬くなったり、突っ張った感じがしたりします。

この膜があまりに分厚くなると、季節にかかわらずシリコンバッグが非常に硬くこわばって、揉めばすぐにわかるほどになります。バッグが変形してバストの見た目が損なわれることもあります。このような異常が起こることをカプセル拘縮といいます。

冬にシリコンバッグが硬くなったと感じるのは、カプセル拘縮とまでは言えなくても、それに少し近い状態にまで膜が厚くなっている証拠と言えます。心配な場合はクリニックに相談してください。

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まとめ

  • シリコンバッグ挿入豊胸はシリコンジェルを詰めたシリコン製バッグを挿入する手術。
  • シリコンには、中身が液体状で柔らかいタイプと、固体状で硬いタイプがある。
  • 柔らかいタイプは感触はよいが、リップリングが起こりやすく、バッグが破れたときに除去が大変。
  • 硬いタイプは感触では劣るが、バッグが破れても除去しやすく、安全。
  • 患者さんの要望・体質などに合わせて、医師の判断でバッグのタイプが選ばれる。
  • バッグの中身は流動的で、動きに合わせて偏るようにできている。ただし、自然なバストとはかなり違う。
  • シリコンバッグの周囲には膜(カプセル)ができる。膜が厚いと、冬に強ばりを感じる場合がある。
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