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公開日2022.02.15最終更新日2022.02.15豊胸基礎知識
1,000人に1人の割合で起こる“漏斗胸”とは?
漏斗胸は胸の中央が陥没する病気です(読み方は「ろうときょう」)。遺伝・体質により1,000人に1人程度の割合で発生すると言われています。
内臓に重い障害が出るような例はまれですが、程度によっては胸の外見が問題になります。人目を気にして人間関係に消極的になったり、恋愛がうまくいかなかったりする場合もあります。
漏斗胸は外科手術で矯正するのが一般的な治療法ですが、これだけでは胸の形が十分によくならず、豊胸術が併用されることもよくあります。また、程度によっては豊胸だけで漏斗胸が目立たなくなり、豊かな胸が得られることもあります。
漏斗胸の症状・原因・治療法や漏斗胸の人におすすめの豊胸術についてわかりやすく解説していきます。
目次
漏斗胸の症状
胸の骨格は、骨(胸骨・肋骨)と軟骨(肋軟骨)で作られています。
一番わかりやすいのは肋骨(あばら骨)でしょう。背中から胸の真ん中に向かって、左右12対の肋骨が胸を取り囲むように伸びています。
胸の真ん中には胸骨(きょうこつ)という縦長の骨があります。肋骨は胸骨に向かって伸びていますが、直接つながっているわけではなく、肋骨と胸骨の間を肋軟骨(ろくなんこつ)がつないでいます。
漏斗胸の人はこの肋軟骨に異常があるため、胸骨が奥に引っ込んでしまい、胸の中央が陥没した状態になります。心臓のある側よりもない側のほうが陥没しやすいため、左右差が目立つ例が少なくありません。
漏斗胸だと心臓や肺が圧迫されるため、肺活量が低下したり、運動時などに息切れがしやすくなったり、胸の痛みや動悸が生じたりします。見た目以外の自覚症状が(まったく、ほとんど)ないという人もいます。
胸の形が人と違うことをからかわれたり、学校でいじめにあったりして、心の傷をかかえてしまう人も少なくありません。胸の外見がコンプレックスとなって、積極的に恋愛ができなかったり、胸を隠すような動作・姿勢が癖になったりする例もよくあります。
漏斗胸の原因
漏斗胸の原因はまだはっきりとはわかっていません。人により原因が違うのではないかとも考えられています。
以下の2つが代表的な説です。
- 肋軟骨や肋骨が速く成長しすぎて骨格の発達がアンバランスになり、胸骨が左右から押されるようにして陥没する(逆に、押されて胸骨が突出すると「鳩胸」になる)
- 肋軟骨が柔らかすぎるために、胸骨が陥没する(息を吸うと、胸の骨を内側に引きこむ力が働くが、肋軟骨が柔らかすぎるとこの力に対抗できず、へこんでしまう)
漏斗胸の治療と豊胸
漏斗胸の治療は外科手術が基本
漏斗胸の治療は外科手術により行われるのが一般的です。いくつかの手術法がありますが、矯正器具を埋め込む方法(ナス法)が最も広く用いられています。
ナス法では、チタン製の長い棒を骨格の下に何本かあてがって、胸の骨格が外向きになるように時間をかけて矯正します。
胸の形をトータルに整えるためには豊胸なども必要
ナス法などで骨格を整えただけでは、筋肉や乳房を含めた胸全体の形が十分によくならないケースが少なくありません。
例えば以下のようなケースです。
- 漏斗胸のために筋肉・乳房があまり発達していない(発達に大きな左右差がある)
- 漏斗胸手術により乳房の位置や向きが変わり、不自然な見た目になった
- 漏斗胸手術で胸の谷間が浅くなってしまった
- 漏斗胸手術では骨格が十分に矯正されず、でこぼこの部分が残った
こうした場合、軟骨や脂肪を移植したり、豊胸術を行ったりして形を整える必要があります。
豊胸術だけでも漏斗胸の見た目が改善するケースもある
漏斗胸は女性よりも男性に多いと言われます。女性の場合は乳房の発達によって陥没が目立たなくることも多いため、治療を求めて受診する数が男性より少ないということも影響していると思われます。
漏斗胸の陥没が目立つという女性でも、豊胸によってバストのボリュームを増すことで陥没を目立たなくさせ、美しいバストにすることができる場合があります。
漏斗胸におすすめの豊胸術は?
現在クリニックで行われている主な豊胸術は、シリコンバッグ挿入法、ヒアルロン酸注入法、脂肪注入法、成長再生豊胸の4種類です。
この4つの豊胸術は基本的にどれも漏斗胸に適用できますが、おすすめ度には違いがあります。
シリコンバッグ挿入法(おすすめ度☆★★)
シリコンジェルなどを詰めたシリコン製バッグを胸に埋め込むという方法です。一気に大幅なサイズアップを実現できるのがメリットですが、形・感触・揺れ方などが不自然になりやすく、シリコンバッグが硬くなったり劣化・破損したりするトラブルもあります。
とくに、乳房があまり発達していない部位(乳腺や脂肪が少ない部位)にシリコンバッグを挿入した場合、不自然さが際立つことがあります。漏斗胸の場合、乳房がかなり大きめの人でないとシリコンバッグ挿入法は向かないでしょう。
ヒアルロン酸注入法(おすすめ度★★★)
ヒアルロン酸注入法はヒアルロン酸を針で注入するという方法で、手軽さが利点ですが、効果が長続きせず、定期的に再手術が必要になります。また、感触は硬めで、しこりを形成する恐れもあります。そのため、当院ではおすすめしていません。
脂肪注入法(おすすめ度☆☆★)
脂肪注入法は、自分の体から脂肪を採取して胸に注入するという方法で、かなり自然なバストを作ることができるので、漏斗胸の方にもおすすめできます。
ただし、痩せ型で皮下脂肪が少ない女性の場合、十分な量の脂肪を採取できないことがあります。
成長再生豊胸(おすすめ度☆☆☆)
成長因子という物質を胸に注射し、バストの自然な発育を促すという豊胸術です。胸に左右差があっても、片方にだけ成長因子を注入したり、注射の回数に差をつけたりすることで対応できます。
バストの発育には個人差があり、希望のバストが得られるまでにかなり回数が必要になることもありますが、得られた効果は半永久的なので、長い目で見ればコストパフォーマンスも良好です。
なにより成長再生豊胸では自然そのもののバストが得られるので、漏斗胸を豊胸で美しくするには最もおすすめの方法です。
まとめ
- 漏斗胸は肋軟骨の異常により胸の中央部が陥没した状態。
- 肺活量低下、運動時の息切れ、胸の痛みなどの症状が出る人もいる。
- 精神的な影響(心の傷)も大きい。
- 骨格を矯正する外科手術で治療するが、豊胸も必要になるケースが多い。
- 程度によっては豊胸だけで陥没が目立たなくなることもある。
- 漏斗胸の豊胸には脂肪注入法か成長再生豊胸(とくに後者)がおすすめ。
成長再生豊胸には、
成長再生豊胸Fと成長再生豊胸W
の2種類があります。
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- すぐに大きくしたい方にオススメ
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当院には、
成長再生豊胸の他に脂肪注入法
もあります。
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- 豊胸と同時に痩身も可能