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公開日2022.08.17最終更新日2022.09.01豊胸基礎知識

豊胸のモニターって大丈夫?モニター利用のメリット・デメリット

多くのクリニックが「豊胸モニター」を募集しています、モニターに採用されると割引料金で手術が受けられますが、症例写真のモデルになるなどの義務が発生します。

豊胸のモニター制度をうまく活用するための基礎知識や注意点を解説します。

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豊胸のモニターとは?

モニターとなる患者さんは、クリニックが行う調査・研究・PRなどに協力することで、手術料金の割引(または全額免除)を受けることができます。

具体的に言うと、モニターは以下のようなことに協力します。

  • 症例写真(手術前後を比較した写真や術後の経過を写した写真)を撮影
  • インタビュー動画に出演
  • アンケートへの回答や体験談を提出
  • 写真・動画・回答内容などが一定の範囲で公開されることを了承する(学会・学術誌で医師が行う研究発表や、他の患者さんとのカウンセリング、クリニックのホームページ、SNS、広告・TV・雑誌などでの公開)

モニター採用には審査があります。以下のようなケースでは審査に通りやすくなります。

  • 患者さんが希望する手術とクリニックがモニターを集めたいと思っている手術の内容が合致している場合
  • 手術前後の違いをはっきり写真に残せそうな患者さん(豊胸が初めての方など)の場合

逆の場合には審査に通りにくくなります(例えば、以前受けた手術の跡が残っていて、今回の手術による効果と混同される恐れがある場合)。

正式にモニターとなる際には、モニター契約が結ばれ、手術内容や手術料金に加えて、患者さんの義務や、義務を破った場合のペナルティなどが定められます。

症例写真を公開する契約になっているのに、手術の後になって撮影を拒否したり、公開範囲の変更を求めたりすると、トラブルとなります。

豊胸モニターのメリット

患者さんにとってのメリットは、なんと言っても割安な料金で豊胸手術を受けられることです。

割引率は、クリニックによって異なるだけでなく、施術方法や協力内容などにより異なり、モニター1件ごとに個別に決定されるのが通例です。モニターの募集要項では、「最大○%引き」「割引率は診察の上で決定」などと書かれています。

一般的に、整形手術のモニターでは以下のようなケースで割引率が高くなりやすいと言えます。

  • 写真・動画に写る顔・体の範囲が広い
  • 写真などの公開範囲が広い(院内閲覧限定ではなく、ホームページや広告、TV、SNSなど、公開範囲が広くなるほど割引率が高くなる)
  • クリニックにとってニーズが高い(クリニックが現在とくに力を入れて宣伝したいと考えている施術や、モニターが不足している施術を受ける場合など)

①は顔の整形手術でとくに大きなポイントになります。施術部分だけでなく、なるべく顔の広い範囲を(モザイクなしで)写したほうが症例写真としての価値が高いため、割引率がよくなります。

豊胸モニターの症例写真では、大抵は首の下からおへその上あたりまでを写すので、範囲は問題にならないのが通例です。

豊胸モニターのデメリット

周囲にバレる可能性がある

豊胸モニターの症例写真は顔を写さないため、ホームページなどに掲載されても本人が特定される可能性は低いです。

とは言え、パートナーなど普段から裸や下着姿を見る機会のある人であれば、体つきやほくろの位置などから見当がつく可能性はあります。

急にバストが大きくなったことを疑われている状況であれば、なおさらバレる可能性が高くなります。

写真がいつまで、どのように使われるか予測できない

モニター契約では、症例写真などの使われ方をこと細かに決めるわけではなく、使用期間も定めないのが普通です。

自分が思っていたよりもはるかに広範囲・長期間にわたって使われることになるかもしれません。

院内閲覧しか許可していないのにホームページに掲載された、など、明らかな契約違反をクリニックがしているのであれば、訴えて取り下げてもらうことは可能です(掲載で損害が生じたのであれば、賠償を求めることもできます)。

モニターを辞めると違約金が発生

割引にひかれてモニター契約を結んだものの、手術後になってやっぱり写真を公開したくないと考えるようになる患者さんはまれではありません。経過写真の撮影のために通院するのがおっくうになる方もいます。

しかし、モニターとしての義務が契約で定められている以上、勝手に辞めるわけにはいきません。

モニターを辞めるのは契約の途中解約にあたります。モニターの割引料金と通常料金の差額を支払えば途中解約できると考える患者さんも多いのですが、そうとは限りません。

契約書には途中解約の際に支払う違約金が定められているのが普通です。「通常料金との差額」と定められている場合もあれば、その何倍もの金額が定められていることもあります。

費用がかえって高額になるケースもある

モニターは写真撮影などのために手術後に複数回通院する必要がありますが、通院のための交通費は支給されないのが普通です。

例えば遠方の地域に住んでいる人が東京のクリニックのモニターとなることは可能ではありますが、交通費や宿泊費を入れると普通に手術を受けるよりも高額の費用がかかってしまうケースがあります。

また、割引の大きさにつられて不必要に高額な施術やオプションを選んでしまい、かえって費用がかさむケースもあります。

悪質な「モニター商法」をしているクリニックもある

悪質なクリニックの場合、患者さんを引きつけて契約をとるために「モニター」という言葉を悪用していることがあります。例えば以下のようなケースがあります。

  • 格安の「モニター料金」で患者さんを引き寄せ、「モニターになるにはこの施術・オプションの契約が必要」などといって高額な契約に誘導
  • 高額な施術をお得な料金で受けられるかのように錯覚させるため、通常料金を「モニター割引料金」と偽って提示

豊胸のモニターで失敗しないためのポイント

きちんと要望を伝える

モニター契約であっても美容整形手術の契約であることには変わりません。料金が割引になるといってもクリニックの好意でそうなっているのではなく、安くなった分は「クリニックに協力する」ことで払っているのです。

通常の手術を受ける場合と同じようにはっきり自分の要望を伝え、自分の希望通りの手術を実現してもらうよう医師に求めることが重要です。モニターだからといって遠慮する必要はありません。

手術の仕上がりが明らかに契約内容と違っていたり、異常な痛みや想定外の傷が生じたりした場合、契約内容にしたがって修正手術や補償などをきちんと要求してください。

もしそうした要求ができない契約条件になっていたとしたら、モニター契約を結ぶべきではありません。

契約内容を冷静に再検討する

契約前に、自分の希望や費用、手術や義務の内容などを冷静に再検討してください。安さにつられて自分の希望とは違った施術内容に同意したり、目先の費用だけ考えて後々の負担やリスクを考えずに契約を結んだりすることは避けましょう。

クリニックの誘導や勧誘を振り切る勇気も必要です。広告の内容と実際の話にずれを感じたり、料金体系があやふやでどれだけ割引になるのかよくわからなかったりした場合、その場で契約せずに、家に戻り一人になって再検討してみてください。

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まとめ

  • 豊胸のモニターは、豊胸前後の写真などをクリニックに提供することで割引料金で手術を受けられる。
  • 「症例写真などの情報を公開することで周囲に豊胸がバレる」「いったんモニターになれば簡単には途中で辞められない」などのデメリットもある。
  • 医師にはっきり要望を伝え、冷静に再検討した上でモニター契約を結ぶことが必要。
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