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公開日2021.10.02最終更新日2021.11.03豊胸基礎知識

豊胸は授乳に影響する? 授乳の仕組みと豊胸のリスク

豊胸は美しさや性的魅力を高めることを目的として行われるものであるため、バストの大切な役目である授乳機能が犠牲になるのではないかという不安を持つ方も多いようです。

確かに、豊胸術のなかには授乳に影響が出る恐れがあるものもありますし、手術の仕方や医師の技量なども術後のバストの状態に関係します。

このコラムでは、授乳の仕組みを簡単に解説してから、豊胸が授乳に与える影響について考えていきます。

授乳の仕組み

妊娠すると女性ホルモンなどの働きで乳房のなかの乳腺という組織が発達し、妊娠中期からは乳腺のなかで母乳が作られるようになります。

母乳は乳管を通して乳頭に運ばれ、赤ちゃんがおっぱいを飲もうとして乳頭に吸い付くと、その刺激に反応して母乳が押し出されます。こうした働きにもホルモンが関係しています。

乳輪にはモントゴメリー腺というものがあり、ぶつぶつとした小さなイボのような感じで目立つ人もいます。モントゴメリー腺からは皮脂が分泌されて乳首を保護する役目を果たすだけでなく、皮脂と母乳の混ざった匂いが母親特有の匂いとなって、赤ちゃんの哺乳行動を刺激すると言われています。

このように、授乳はホルモンや乳腺・乳管・乳頭・モントゴメリー腺などの組織の働きに支えられています。乳房にホルモンや栄養を送り込む血管の働きや、赤ちゃんからの刺激を脳に伝える神経の働きも重要です。

豊胸術の授乳への影響

もし豊胸によって授乳を支える組織や血管・神経が損傷を受けたり、うまく働けなくなったりしたら、授乳に影響が出ることになります。

基本的には、豊胸術でそうした問題が起こるリスクは低いのですが、まったくないとは言えません。

手術時に組織の損傷や感染症が生じたり、手術後に挿入物・注入物が元でしこりや炎症などが生じたりした場合、授乳に影響が出ることがあります。

不適切な手術や手術時に起きる感染の影響

豊胸術ではシリコンバッグを挿入したり、脂肪・ヒアルロン酸・成長因子を注入したりしますが、本来、乳腺や乳管に挿入・注入を行うことはありません。乳腺・乳管部分は避け、乳腺の間の脂肪層や、乳腺が広がっている層よりも下の層に注入・挿入を行います。

豊胸がホルモンの働きを低下させるということもありませんし、乳首・乳輪の整形手術を同時に行うのでなければ乳首・乳輪を傷つけることもありません。

しかし、乳腺・乳管のなかにヒアルロン酸などを注入してしまったり、手術具で乳腺・乳管や血管・神経を傷つけてしまったりした場合、炎症や機能障害が起こり、授乳に影響が残る可能性があります。

また、注入物や手術器具などに付着していた雑菌が原因で感染症が起こることもあります。

豊胸手術では、挿入物・注入物をなるべく空気に触れないように管理し、手術箇所や施術者の手指の消毒、器具の滅菌、手術室の換気を行い、予防的に抗菌薬を投与するなどの対策がとられています。これにより感染のリスクを大幅に下げることができますが、ゼロにすることは不可能です。

予防措置がずさんであったり、患者側が免疫などに問題を抱えていたりすると、感染する確率が高くなります。例えば、喫煙している人はそうでない人に比べて免疫の働きや傷口の自然治癒力が低下するため、手術時の感染が起こりやすいことが知られています。

挿入したシリコンバッグの影響

挿入したシリコンバッグの周りには、体の自然な働きで繊維質の膜(カプセル)ができます。この膜が厚くなったり収縮したりしてシリコンバッグを強く締め付ける現象(被膜拘縮・カプセル拘縮)が起こることがあり、胸が不自然な形・硬さになり、進行すると痛みを伴います。

その結果、授乳が満足に行えなかったり、赤ちゃんとのスキンシップに支障を来したりする可能性があります。

皮膜拘縮やシリコンバッグの劣化、強い圧迫などによりバッグが破損して中身が漏れることがあり、破損しなくても中身が外ににじみ出ることもあります。

そうするとシリコンバッグの周囲に炎症が生じて痛み、放置すると最悪の場合がんを発症する恐れがあります。

また、体型に合わないほど巨大なシリコンバッグを挿入した場合、乳腺や血管を圧迫して炎症などを引き起こすことがあります。

注入した脂肪の影響

注入した脂肪はすべてが乳房に定着するわけではなく、一部は壊死(えし)してしまい、体にとって異物となります。異物となった脂肪はやがて分解されて体内に吸収されていきます。

脂肪を大量に注入したり一箇所にまとめて注入したりすると、脂肪に十分な酸素・栄養が行き渡らず、壊死する脂肪の割合が大きくなります。すると、壊死した脂肪が異物として乳房内に長くとどまり、しこりを形成したり、慢性的な炎症を引き起こしたりして、授乳に影響を与えます。

注入したヒアルロン酸の影響

ヒアルロン酸注入も炎症やしこりを生じさせる場合があることが知られています。すでに炎症が生じている箇所にヒアルロン酸を注入すると、乳がんの原因になる恐れもあると言われています。

ヒアルロン酸は体にとって異物であり、半年~2年程度ですべて分解されるため、豊胸の効果を維持するためには定期的に再注入を繰り返すことになります。

ヒアルロン酸を注入した箇所は炎症が生じやすく、そこに再びヒアルロン酸を注入するため、乳がんになるリスクが高まります。

こうした理由から、アメリカではFDA(食品医薬品局)が豊胸目的でヒアルロン酸を注入することを認可していません。

注入した非吸収性充填剤・アクアフィリングの影響

非吸収性充填剤(注入部位にいつまでも残るジェル状の詰め物)を注入する豊胸術はとくに健康被害のリスクが高いため、注意が必要です。

ヒアルロン酸よりも自然な仕上がりになるということで、アクアフィリングという充填剤が一時期もてはやされました。アクアフィリングは8~10年程度で体内に吸収されると言われていますが、実際には非吸収性充填剤と同じような健康被害をもたらすことがわかっています。

日本美容外科学会は、アクアフィリングの使用は避けるべきとの声明を発しています。

授乳「中」の豊胸について

健康被害のリスクを考えれば、授乳中に豊胸を行うことは避けるべきです。シリコンバッグ挿入法や脂肪注入法など、ダウンタイムが長い豊胸術の場合、赤ちゃんとのスキンシップに支障が出る恐れもあります。

また、たとえ安全な方法で豊胸を行うとしても、授乳中の豊胸は避けるのが賢明です。授乳期には体の自然な働きにより乳房のサイズが大きく変動します。そのため、どの程度の手術をすべきか正確に判断することが難しく、豊胸の効果を測ることも困難です。

授乳期後は必ず乳房のサイズがダウンします。乳房のサイズが落ち着いてから、豊胸の計画を立てることをおすすめします。

授乳への影響を避けたいなら成長再生豊胸がおすすめ

授乳への影響を避けるには、手術時になるべく体を傷つけないようにし、体にとって異物ではないものを、安全な箇所に少量ずつ注入するという方法をとることが重要です。

そうした方法として最もおすすめできるのが、成長再生豊胸です。

成長再生豊胸では、成長因子という物質を胸に注射して、バストの自然な成長を促します。外から物を詰め込んで胸を大きくするという従来の方法とは根本的に異なります。

成長因子はもともと体内にある物質で、細胞に働きかけて増殖を促す働きをします。思春期には、ホルモンの刺激により、乳房の細胞で成長因子が盛んに働き、乳房を発達させます。成長再生豊胸は成長因子を注入することでそれに近い状態を作り出し、バストを自然に増大させます。

成長因子を乳房の皮下脂肪に注射するだけですので、手術時の傷は最小限で済みます。得られた効果は半永久的に持続し、ヒアルロン酸注入法などと違い定期的な再手術は不要です。注入された成長因子がしこりを形成したりすることもありません。

授乳への影響を避けたいなら、成長再生豊胸を検討してみることをおすすめします。

まとめ

  • 授乳には女性ホルモン・乳腺・乳管・モントゴメリー腺・血管・神経の働きが重要。
  • 不適切な手術で感染症が生じ、授乳に影響することがある。
  • シリコンバッグ挿入・脂肪注入・ヒアルロン酸注入では術後に炎症などが生じ授乳に影響が及ぶ場合がある。
  • 授乳への影響を避けるには、成長再生豊胸が最も適している。
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成長再生豊胸には、
成長再生豊胸F成長再生豊胸W
2種類があります。

当院には、
成長再生豊胸の他に脂肪注入法
もあります。

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