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公開日2021.10.10最終更新日2021.11.03豊胸基礎知識

豊胸手術の際によく耳にする「石灰化」とは

豊胸手術のデメリットや失敗例の話で、「石灰化」という言葉がよく登場します。「石灰化」は乳がんの症状としてもよく知られていますし、言葉だけでもなにやら恐ろしげな印象があります。

豊胸による石灰化では実際にどのような症状が生じ、どんなリスクがあるのでしょうか。

石灰化とは

「石灰」はカルシウムを含む物質で、水などと混ぜると固まる性質があることから、コンクリートの材料などに使われています。

人間の体にはカルシウムを含む物質が豊富にあり、それが体内で徐々に沈着して固まり、硬い殻のようなものができてしまうことがあります。これを「石灰化」と呼びます。

石灰化の恐れがある豊胸術と石灰化が起こる仕組み

石灰化が生じる恐れがあるのは、主に脂肪注入法とシリコンバッグ挿入法です。とくに脂肪注入法は手術方法が不適切だと石灰化を起こしやすいことで知られています。

脂肪注入法での石灰化

脂肪注入法は、自分の体から余分な脂肪を吸引して採取し、乳房に注入するという豊胸術です。体の中にある脂肪の細胞は、毛細血管から栄養を受け取って生きています。

吸引された脂肪は毛細血管から引き離されてしまい、栄養の供給が途絶えるため、そのまま放置すれば死に絶える(壊死する)ことになります。

吸引した脂肪の塊を乳房に注入すると、脂肪細胞は周囲から栄養を吸収してなんとか生きながらえ、しばらくすると新しく生まれた毛細血管から栄養を受け取るようになり、乳房のなかに生きて定着(生着)します。

ただし、すべての脂肪細胞がこのように生きながらえるわけではありません。注入された脂肪の塊の表面付近にある脂肪細胞は周囲から栄養を吸収して生き延びますが、塊の中の方にある脂肪細胞は十分な栄養を得られずに死んでしまうのです。

したがって、脂肪注入法ではなるべく脂肪の塊が大きくならないように、ごく少量ずつ注入することが大切になります。小さな塊であれば中まで栄養が浸透しやすいので、壊死する脂肪細胞をかなり少なくできます。壊死した脂肪細胞はやがて分解されて消失します。

大量の脂肪を一気に注入してしまうと、脂肪のほとんどが死んでしまいます。一時的には豊胸が実現できますが、壊死した大量の脂肪組織は十分に分解されずに乳房に留まり、しばらく経つとしこりになります。

すると、しこりの周辺には弱い慢性的な炎症が、長期間にわたって発生します。そして次第にしこりの周囲にカルシウムを含む物質が沈着していき、石のように硬い殻が形成されます。これが脂肪注入による石灰化です。

シリコンバッグ挿入法での石灰化

シリコンバッグ挿入法は、シリコンジェルなどを詰めたシリコンのバッグを乳房の奥に挿入するという豊胸術です。

シリコンバッグを挿入すると、バッグの表面に繊維の膜ができます。長い時間が経つうちにこの膜にカルシウムが沈着していき、石灰化を引き起こして非常に硬い殻を形成することがあります。

石灰化と乳がん

石灰化は乳がんの代表的な症状でもあります。豊胸による石灰化で乳がんになる危険性はないのかと不安に思う方もいらっしゃるでしょう。

結論から言えば、脂肪注入法やシリコンバッグ挿入法で生じた石灰化は良性のものであり、がんに発展することはないと考えられます。

ただし、石灰化にともなって周囲に炎症が広がることがあり、そこに他の要因も加わることで乳がんが発症するという可能性は否定できません。

とくに、挿入から時間が経って劣化したシリコンバッグは乳がんの原因になる場合があることが知られています。

また、豊胸で生じた石灰化と乳がんによる石灰化をマンモグラフィー検査で見分けることは難しい場合が多く、正確な診断を下すためには石灰化した部分を採取して直に調べること(生検)が必要になります。これは相応の痛みや心身の負担を伴う検査です。

豊胸で石灰化が生じると、乳がんの診断が困難になったり、乳がん検査を避けたいという心理が働いたりする結果、乳がんの発見が遅れてしまう可能性もあります。

石灰化を治す方法

石灰化が重い病気の原因になることはないとしても、程度によっては乳房の見た目・感触を大きく損ない、生活に支障をきたします。

これを治すには、石灰化したしこりやシリコンバッグを切開手術で除去する以外にありません。

脂肪注入法でできたしこりは、石灰化する前の段階であれば切開手術なしで除去することも可能なケースがあります。乳房に異常を感じたらなるべく早くクリニックを受診してください。

石灰化の恐れがない成長再生豊胸

しこりや石灰化が生じるリスクは、胸に物を詰めるタイプの豊胸術には付きものと言えます。

脂肪注入を受ける際には、クリニックの方針をよく確認し、信頼できる医師を選ぶことが重要です。

しこりや石灰化のリスクを避けたいという方には、成長再生豊胸がおすすめです。

成長再生豊胸は、物を詰めて乳房を膨らませるのではなく、成長因子を注射して乳房の細胞の自然な成長を促すという豊胸術です。

成長再生豊胸でバストアップした胸は見た目・感触が自然で、効果は半永久的に続きます。

成長因子はもともと体内に存在する物質で、細胞の増殖を促進する働きを持ちます。乳房に注入してもしこりや石灰化を引き起こす心配はありません。

まとめ

  • 石灰化は乳房の中にカルシウムの硬い殻ができた状態。
  • 脂肪注入法とシリコンバッグ挿入法では石灰化が生じることがある。
  • 石灰化は乳がんに発展することはないが、乳がん検査の妨げになる。
  • 石灰化を治すには切開手術が必要。
  • 石灰化を避けたいなら成長再生豊胸がおすすめ。
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成長再生豊胸には、
成長再生豊胸F成長再生豊胸W
2種類があります。

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